2012 Fiscal Year Research-status Report
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23560900
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 善之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50243598)
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Keywords | 粘度 / 溶解度 / 希釈剤 |
Research Abstract |
前年度粘度を測定したポリブタジエンを用いて噴霧実験を行った。圧力容器(70cm3)に約35cm3のポリブタジエンを充填し、二酸化炭素を添加し可塑化を行った。ノズルは最も簡便な内径0.25mm,長さ25mmのキャピラリーノズルとした。この場合、粘性抵抗が大きく十分な噴霧ができなかった。これは、粘性抵抗のため流速が小さく、液滴の分裂による微細化が進行しなかったと考えた。粒径の予測式でも流速を速くすることで粒径が小さくなることが示されており、流体の運動エネルギーを高めるのにノズルでの抵抗を減少させる必要がある。そこで内径0.06mm,厚さ0.2mmのオリフィスノズルを作製した。噴霧したところ、糸状の噴霧状態となった。これは、抵抗が小さくなったためにポリブタジエンの流速が上昇したが、流れに乱れがないため液滴とならずに糸状となったと考えられる。そこで乱れを生じるような流路に変更することで噴霧状態は改善できることが確認できたが、現状では粘性抵抗が大きくオリゴマー用に最適化する必要があることがわかった。 また、紫外線硬化のための光重合開始剤(硬化剤)の選定を行った。ポリブタジエンとの相溶性を考慮し液状である2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノンを選定し、ポリブタジエンと混合後、紫外線を照射したが硬化しなかったが、オリゴマー末端にアクリロイルキ基を導入することにより硬化可能であることがわかった。今後はアクリロイル基等を含むオリゴマーを中心に検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オリゴマーに紫外線硬化性を高めるためにアクリロイル基などが入る必要があることがわかった。このため、市販のオリゴマーでは選択の範囲が非常に限定されていた。従来、ブタジエン系オリゴマーを中心に考えていたが、今後はポリエステル系などを視野に入れて樹脂選定していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
申請書の通り①噴霧試験、②粘度測定、③オリゴマー調整、④粘度推算・二酸化炭素溶解性評価、⑤硬化試験を組み合わせより良いオリゴマー種の探索を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度と同様に使用する試薬品類の購入や、ノズル部品等の消耗品類の購入に使用する。
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