2011 Fiscal Year Research-status Report
粒子分散液流れシミュレーションによる精密ろ過プロセス性能推算法の確立
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23560903
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 昌大 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40436530)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 非対称膜 / メソスケール / 濃厚系 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究を開始するにあたり、シミュレーション・プログラムの開発と応用を効率的に進めるため,最新型のパーソナル・コンピュータを導入する計画であったが,購入を予定していた最新型CPU(intel Xeon E5)を搭載したコンピュータの発売が遅れ,平成24年度にずれ込むことになった.このため,平成23年度に計画していたプログラム開発と実行環境の整備は,ソフトウェア開発用のFORTRANおよびCコンパイラ,並列化のためのOpenMPライブラリを導入するにとどまった.一方,能力不足ではあるが手持ちのコンピュータを用いて,平成23年度に計画していた,現実系で用いられる非対称膜と多孔質膜のシミュレーションに着手した.このうち,非対称膜については拡大・縮小,合流・分岐,屈曲する細孔を複数の直円筒の組み合わせでモデル化し,それらに対して球形粒子を用いたデッドエンド定圧ろ過シミュレーションをおこなった.その中で,様々な操作条件における膜性能(透過フラックスと粒子阻止率の時間変化)を計算した.このように,計算機能力の不足のために実施計画の全てのシミュレーションを実行することはできなかったが,平成23年度計画の中核となる非対称膜のモデル化は完成した.その結果,非対称膜の組み合わせである多孔質膜のモデル化への道すじが明らかになった,また,デッドエンド定圧ろ過シミュレーションに成功したことで,境界条件の変更による,クロスフローろ過,および定速ろ過シミュレーションの実現に確信がもてた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
購入を予定していた最新型CPU(intel Xeon E5)を搭載したコンピュータの発売が遅れ,平成24年度にずれ込むことになったため,能力の劣る手持ちのコンピュータを用いて研究をおこなった.このため,平成23年度に計画していた全てのシミュレーションを実施することができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に導入できなかった最新型CPU(intel Xeon E5)を搭載したコンピュータを購入して,平成23年度実施計画の残りの項目(多孔質膜のシミュレーション,クロスフローろ過シミュレーション,定速ろ過シミュレーション)を実施する.同時に,平成24年度の実施計画の項目(非球形粒子のモデル化)を実施する.平成24年度上半期に新型コンピュータが導入できれば,これまでの研究計画の遅れは取り戻すことができると考えている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の主な使用対象は新型コンピュータ2台の購入であり,合わせて180~200万円程度の経費を予定している.それ以外は当初計画のとおりであり,学会参加や論文投稿に関わる旅費とその他の経費で80万円程度の経費を予定している.
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