2013 Fiscal Year Annual Research Report
分離径制御流同伴型サイクロンの開発とPMーVOC同時除去とナノ粒子合成への利用
Project/Area Number |
23560910
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福井 国博 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60284163)
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Keywords | Size classification / Gas cyclone / Hydro-cyclone / Sintered metal / Bubble / Microwave |
Research Abstract |
サイクロンは集塵機や分級機として広く用いられているが、吸引エアロゾル流の流量を変化させることができなかった。そこで本申請研究では、新たにコニカル部に多孔質材料を持つ分離径制御流同伴型サイクロンを開発し、少量の制御流をコニカル部から導入するこ とでオンタイムに分離径を自在に変更することを可能とし、従来のサイクロンよりも分離径を微小化することを研究目的として研究した。 また、このサイクロンとマイクロ波加熱を併用し、PM0.1~PM2.5 の粒子状物質とVOCを同時に除去する乾式システムを構築すると共に、主流を液体、分離径制御流を気体として、粒子合成と分級・捕集を同時に行う湿式機能性粒子製造プロセスを構築することを目的として研究を行った。 コニカル部に2μmと10μmの2種類のポア径を持つ焼結金属を有する分離径制御流同伴型サイクロンを試作し、焼結金属からクリーンエアを供給する効果を液体サイクロンについて検討・評価した結果、液体サイクロンでも、ポア径2μmの焼結金属ではクリーンエアの供給量により分級径を制御でき、適切な供給量を選択することで従来よりも微細な分級径を得ることが可能であることを明らかとした。 さらに、ポア径2μmの焼結金属製円錐にマスキングを施し、4箇所のスリットからのみクリーンエアを供給する手法を提案し、この分級性能を評価した結果、この手法でも同様にクリーンエアの供給量により分級径を制御でき、分級精度指数が悪化しないクリーンエア流量域が増大することも明らかとなった。 一方、マイクロ波照射については、これを行うための装置を改変し、サイクロンをキャビティー内に設置できる装置を作製し、高温下で焼結金属円錐部を有する乾式サイクロンの性能評価を行った結果、このような過酷条件でも分級性能を向上できることが示唆された。
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Research Products
(11 results)