2013 Fiscal Year Annual Research Report
放出制御型リポソームを利用したフラーレン積層型光電変換素子の開発
Project/Area Number |
23560938
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Research Institution | Kumamoto Industrial Research Institute |
Principal Investigator |
城崎 智洋 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究員 (70554054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永岡 昭二 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, その他 (10227994)
高藤 誠 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (50332086)
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Keywords | リン脂質 / リポソーム / ジスルフィド結合 / 酸分解性 / エステル結合 / 有機薄膜太陽電池 / フラーレン / 放出制御 |
Research Abstract |
リポソームはドラッグデリバリーシステム等に応用が期待されているが、内包した物質を放出する機能に大きな課題を残している。本研究ではリポソームを形成するリン脂質の長鎖アルキル基にジスルフィド結合部位を導入することにより、酸性条件下で分解し、リ ポソームが壊れて内包している物質を放出する放出制御型リポソームを開発し、有機薄膜太陽電池に用いるフラーレンを内包させて用いる。pHに応答して内包物を放出するため、基板に成膜後に酸で洗浄することで内包物を放出させることが可能であり、また生体系に おいても細胞導入時のエンドソームによってpHが低下することによってリポソームが壊れ、内包物を放出することができる。放出制御リポソームを調製し、その形態について以下のように検討を行った。また、フラーレンやカルセイン色素の内包化を行い、形態についての検討やpHの影響について検討を行った。 1)酸分解性リン脂質を用いて、バンガム法によってリポソームを調製した。2) リポソーム溶液を透明電極基板にキャストすることによって成膜した。3) 透明電極上に成膜したリポソームにpH4の塩酸をキャストしてから、塩酸水溶液を除去し、形態の変化を観察した。 形態の観察は走査プローブ顕微鏡によって行った。走査プローブ顕微鏡の観察によって, 直径が約1000 nmのリポソームが形成されていることを確認することができた。さらに、様々な置換基を付加したフラーレン誘導体を合成し、有機薄膜太陽電池を作製し、その性能を比較し、光電変換効率が2%を超えるものを作製することができた。
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Research Products
(8 results)