2012 Fiscal Year Research-status Report
海洋性油糧微生物ラビリンチュラ類における遺伝子転移機構の解明と応用
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23560945
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
秋 庸裕 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (80284165)
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Keywords | ラビリンチュラ類 / オーランチオキトリウム属 / ドコサヘキサエン酸 / アスタキサンチン |
Research Abstract |
ドコサヘキサエン酸やアスタキサンチンなどの有用機能性脂質を生産する海洋性微生物ラビリンチュラ類における遺伝子伝播による生物機能獲得機構の解明ならびにその応用技術の確立を目的としている。本年度は主にゲノム及びトランスクリプトーム解析によって得られた情報をもとに、機能性脂質の生合成経路や遺伝子転移に関わると予想されるトランスポゾンについて解析した。ドコサヘキサエン酸の生合成に関わる3つの酵素遺伝子を同定し、そのうち、脱水素酵素ドメインとそれに近接する機能不明ドメインをもつ遺伝子を破壊して抗生物質耐性遺伝子カセットを導入するプラスミドを作成し、オーランチオキトリウム属野生株に導入したところ、不飽和脂肪酸要求性の変異株が取得できた。この栄養要求性に対して各種不飽和脂肪酸で相補試験を行ったところ、炭素鎖長や不飽和度に相関しないという興味深い結果が得られた。その機序については、膜局在タンパク質の機能に及ぼす影響を軸に追究していく予定である。トランスポゾンについては、既知遺伝子との相同性から2種類存在することが分かったので、それらの機能について詳細な解析を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラビリンチュラ類のde novoゲノム解析が順調に進んでおり、機能性脂質の生合成経路や遺伝子転移因子に関する情報量が格段に向上した。取得した不飽和脂肪酸要求性変異株は、不飽和脂肪酸の機能解析に好適なモデル系として今後の研究に極めて有用である。
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Strategy for Future Research Activity |
機能性脂質生合成に関する情報の取得と、生合成遺伝子の機能解析については引き続き推進していくが、遺伝子転移因子に関する研究はゲノム解析によってようやく端緒を得たばかりである。推定されたトランスポゾンが新規構造を有していることから、その機能解析を進めていきたい考えである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定通り、全て物品費に充てる。主に、遺伝子工学用試薬、微生物培養試薬、およびそれらに必要な消耗機器類の購入を予定している。
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Research Products
(6 results)