2013 Fiscal Year Annual Research Report
高精度ステレオビジョンを核とする次世代高度安全海上輸送システム
Project/Area Number |
23560968
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山本 茂広 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 准教授 (60294261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 岳 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60228418)
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Keywords | ステレオビジョン / 画像計測 / 三次元 / 位置計測 / 速度計測 / 船舶 / 安全 |
Research Abstract |
船舶航行の安全性をより高める次世代の高度安全海上システムのための基礎研究として,高精度ステレオビジョンシステムを用いて海上画像から船舶を検出,識別,位置計測,追跡する手法について検討を行った。研究期間全体として,まず,正確な位置計測を行うためのステレオカメラの内部・外部パラメータのキャリブレーション手法と三次元位置計測手法を検討した。ついで,システムを船舶に搭載することを想定し,動揺環境下での計測手法として,水平線を検出することで船舶ひいてはステレオカメラシステム自体の向きを推定する手法と,さらに,カメラ自体の微小振動による外部パラメータのずれを補正して正確な位置計測を行う手法を提案した。一方,海上画像から船舶等を検出する手法に関しては,基礎手法を検討した後,サポートベクタマシンという一種の学習機構を用いて,船舶や障害物等と何もない海面を識別すること,さらに,船舶や障害物に関しては大型のものと小型のものとを識別することを採用した。これにより検出精度が改善された。研究の最終年度である平成25年度は,これらの研究を発展させて,検出した船舶を時系列画像上で追跡する手法を検討した。時間的に連続した画像を使って,画像上での位置,実際の三次元位置,前述の識別結果を考慮してクラスタリングしていくことによりかなり安定して船舶が追跡できることを示した。さらに,得られた三次元位置の時系列データにカルマンフィルタを適用することで,位置の補正とともに船舶の航行速度を推定できることを示した。以上のように,研究を通じて高度安全海上システムのベースとなるステレオビジョンシステムを用いて海上画像から船舶を検出,識別,位置計測,追跡する基本的な手法について一定の知見が得られた。今後は,実用化に向けた問題点の解決法の検討や,提案システムの他の分野への応用などを研究していきたい。
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Research Products
(3 results)