2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23560977
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
清水 聖治 大島商船高等専門学校, その他部局等, 教授 (00243626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 英司 大島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60311081)
笹 健児 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 准教授 (10360330)
角田 哲也 大島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00163056)
木村 安宏 大島商船高等専門学校, その他部局等, 講師 (10465916)
藤井 雅之 大島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70270337)
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Keywords | ダリウス形水車 / 回流水槽実験 / 自動アシスト起動 / 逆転起動 / 大畠瀬戸 / 潮流観測 / 3次元潮流 / 潮流シミュレーション |
Research Abstract |
(1)起動アシスト装置を備えた3枚翼ダリウス形水車発電装置のプロトタイプを製作し,回流水槽で自動起動アシスト実験を行った.水車の揺動を捕らえ,120rpm,5s程度の自動アシストを行うと流速0.6m/sで起動でき,0.5m/sまで低下させも発電を継続できた.自動起動アシストは低速の潮流エネルギを利用するために役立つ. (2)ダリウス形水車の起動性の検討のため,採用した翼形状の揚力係数,抗力係数から一様潮流の仮定し発生トルクを求めた.水車起動時の水車の回転数が低いとき翼に対する潮流の迎角が大きくなり,失速が生じ,発生トルクが低くまたは負になることがわかった.迎角が大きくなる特定の角度に水車の翼がスタックし易いことがわかった.解析で説明できた角度以外に停滞しやすい角度があることが実験でわかった. (3)広島工業大学都市デザイン工学科石垣衛氏に協力し,ADCPにより大畠瀬戸の潮流について,大島大橋橋脚付近の断面方向の分布について観測を行った.上げ潮(東流)のとき,P3橋脚の南側で最大で約7ノット流れることがわかった.下げ潮(西流)のとき, P4橋脚の北側で最大約6ノットであった.予測に反して,水深方向の流速の変化はあまり大きくなく,一様流に近い.大畠瀬戸は大島大橋の東側では水深が深く,西では浅く,複雑な地形になっている.その影響に加え,大島大橋の橋脚の存在により,潮流には上昇流,下降流が存在することがわかった. (4)水車の試作,回流水槽実験では3枚翼が起動前に,特にスタックしやすい特定の水車の翼の角度が2箇所あることがわかった.潮流の障害物が起動の助けになることがある.ソリディティが大きい場合,通常の逆回転に起動することがある. (5)瀬戸の潮流のシミュレーションは日見と椋野の潮位を計測し,境界条件の正確さを向上させたが計算の潮流方向のばらつきは改善できなかった.
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