2011 Fiscal Year Research-status Report
プラスチック高度リサイクリングのための界面性状制御とアドバンスドジグテクノロジー
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23560990
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 真由美 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10339690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣吉 直樹 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50250486)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 再資源化 / ジグ / プラスチック / 相互選別 |
Research Abstract |
本年度は,(1)フィード特性に応じた表面改質法の確立と,(2)ハイブリッドジグに適した濡れ異性の程度を評価する装置の開発について検討した。(1)については,比重が同じかまたは非常に近いプラスチック試料を用意し,表面改質により一方を親水化するための手法の検討を行った。プラスチック試料としては2セットのモデル試料を用意し,湿潤剤および界面活性剤を検討した。PPGFとHDPSについては適切な試薬を用いることにより,上部/下部産物品位99%を得た。表面改質のメカニズムについても考察を行った。PVCとNylonについては,AOTにより選別精度の向上が得られたが,そのメカニズムは複雑で経時的に変化することが見出された。具体的にはNylonへのAOT吸脱着挙動がPVCの気泡付着性に影響を及ぼすことが見出された。このように試薬の特性によって,表面張力および表面改質の両方の影響が気泡付着挙動に影響する場合,ハイブリッドジグでの制御は複雑なものとなるため,他の試薬や表面開発手法についても今後さらに検討する必要がある。(2)については気泡導入前後での水位の変動から気泡体積を計測する手法を検討し,試作機により性能確認を行った。水位センサーはジグ中の脈動の影響もうけるため,高精度な計測および脈動によるノイズの除去が必要となることが明らかとなった。より精度よく測定を行うための各種の改善方法について検討しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,(1)フィード特性に応じた表面改質法の確立と,(2)ハイブリッドジグに適した濡れ異性の程度を評価する装置の開発について検討し,おおむね順調に進展している。得られた成果の一部は既に学会で発表を行った。(1)および(2)に関して,課題も見つかったため,選別精度の向上および制度の良い測定を目指して,引き続き来年度も検討を継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
申請計画通りに順調に進捗しており,24年度はジグ槽内での粒子への気泡付着制御について検討する。具体的には表面改質処理プラスチックへの気泡付着挙動の検討,気泡径制御が気泡付着粒子の浮揚挙動に及ぼす影響の把握,表面改質の程度の異なるプラスチックに対する最適気泡径・気泡付着量の検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請計画通りに順調に進捗しており,24年度はジグ槽内での粒子への気泡付着制御について検討する。具体的には表面改質処理プラスチックへの気泡付着挙動の検討,気泡径制御が気泡付着粒子の浮揚挙動に及ぼす影響の把握,表面改質の程度の異なるプラスチックに対する最適気泡径・気泡付着量の検討を行う。23年度未使用額の発生理由は、手持ちの部品などを用いて、順調に進捗していた為である。24年度は、更なる改良の為、気泡径制御用のバブル発生装置と部品、また表面張力改質試薬を購入予定である。
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