2012 Fiscal Year Research-status Report
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23561009
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
石井 康友 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (70354579)
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Keywords | 電磁流体力学 / 磁気再結合 / 新古典効果 / 外部搖動 |
Research Abstract |
今年度はトロイダル簡約化非線形MHDコードへの新古典効果の導入を行い、新古典粘性効果を含む非線形拡張型MHDコードの開発を行った。この開発したコードを用いて、トロイダル形状での外部搖動による磁気島成長過程の基礎的な研究を行った。その結果、外部搖動のプラズマ中へのしみ込み過程と内部に形成された磁気島のエネルギー放出過程の時間スケールの違いから、外部搖動の時間変化と強制時期再結合により内部に形成される磁気島の時間発展に差異が生じ、外部搖動消失後も内部磁気島は長時間存続する事が分かった。 また、プラズマ中の突発現象に関しては、電子慣性効果を含む拡張型MHDモデルに於いて変分原理を定式化し、m=1内部キンクティアリングモードの爆発的成長を解析的手法に予測する事に成功した(M.Hirota, P.J.Morrison, Y.Ishii et al., 24th Fusion Energy Conference, M.Hirota,P.J.Morrison,Y.Ishii et al. submitted to NF)。トカマクプラズマで観測される鋸歯状振動現象は、炉心プラズマの高性能化に於いて重要な制御対象の現象である。この鋸歯状現象はm=1内部キンクティアリングモードに起因すると考えられているが、その速い成長率を引き起こす物理的機構はまだ解明されていない。速い成長率を再現するために、電子慣性効果による無衝突磁気再結合がその原因と考えられている。本研究では、無衝突プラズマが散逸を持たない保存系であることに着目し、2流体モデルへの変分原理の拡張と変分原理を用いた非摂動論的な解析手法により、鋸歯状振動における爆発的成長の理論解析に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計算コードの開発に関しては、多少の遅れが有るが、共同研究に基づく研究が進展し、当該研究テーマにおける理論解析手法が大きく進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
多少、進展の遅れが認められるコード開発に注力して研究を進めるとともに、本年度までに開発したコードを利用して物理的な研究成果を上げる。コード開発においては、電子流体効果をより詳細に取り入れ、高温プラズマにおける突発的な磁気島発生機構を調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
コード開発を加速するため、コード開発に優れた知見を持つ研究者との研究打ち合わせを行うとともに、コード開発用のPCを購入する。また、得られた成果を学会等で積極的に発信し、コミュニティー内での議論を通じて研究を加速させる。
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Research Products
(1 results)