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2011 Fiscal Year Research-status Report

宿主植物の共生変異体を用いた窒素固定機構の解析

Research Project

Project/Area Number 23570052
Research InstitutionAichi University of Education

Principal Investigator

菅沼 教生  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40179114)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords共生 / 根粒 / 窒素固定 / 変異体 / ミヤコグサ
Research Abstract

マメ科植物に共生した根粒菌の窒素固定能力を制御する宿主植物遺伝子を解明するために、これまでに作出されたマメ科のモデル植物ミヤコグサの新規と予想された6系統のFix-変異体、F04、F34、F39、F51、F62、F156変異体の原因遺伝子の同定、発現解析、機能解析、表現型解析に取り組んだ。その結果、それぞれの変異体について、以下の点が明らかになった。1.F04変異体の原因遺伝子は、ポジショナルクローニングによって同定され、野生型遺伝子の導入による変異体の相補が確認された。F04変異体の根粒細胞の微細構造を電子顕微鏡で観察したところ、根粒菌の共生が確認されたが、早期老化の徴候が観察された。また、F04遺伝子は、植物の全身で発現し、根と根粒の維管束で発現することが明らかになった。2.F34変異体の原因遺伝子のマッピングでは、約1,000個体のF2劣性ホモ個体の分析を終了した。その結果、原因遺伝子を約200kbの領域に絞り込むことができた。3.F39変異体の原因遺伝子のマッピングでは、約1,000個体のF2劣性ホモ個体の分析を終了し、原因遺伝子の候補となる遺伝子を同定した。そこで、野生型遺伝子をF39変異体に導入し、変異が相補するかどうかを検討しているが、現在のところ、相補が確認できていない。4.F51変異体の原因遺伝子のマッピングでは、約600個体のF2劣性ホモ個体の分析を終了した。その結果、2つのDNAマーカーが0cMに位置することが明らかになった。5.F62変異体の原因遺伝子のマッピングでは、約600個体のF2劣性ホモ個体の分析を終了した。その結果、原因遺伝子は、0.47cMの間に位置することが示された。6.F156変異体の原因遺伝子のマッピングでは、約100個体のF2劣性ホモ個体の分析を終了した。その結果、1つのDNAマーカーが0cMに位置することが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

原因遺伝子が同定されている1つの変異体では、予定通り発現解析の結果が得られた。また、原因遺伝子が同定されていない5つの変異体のうち、1つは候補となる原因遺伝子が同定され、1つはマッピングがほぼ終了した。さらに、残りの3つのうちの2つは目標とする約1,000個体の分析の半分を終了した。したがって、マッピングは、予定通り進展していると判断される。しかし、原因遺伝子が同定された1つの変異体の相補実験では、繰り返し方法に検討を加えたが、予想される結果を得ることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、それぞれの変異体の到達状況に応じて、原因遺伝子の同定、発現解析、機能解析、表現型解析に取り組む。かずさDNA研究所が行っているミヤコグサのゲノム解析に大幅な進展が見込まれることから、次年度以降、原因遺伝子の同定に期待が持たれる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

原因遺伝子の同定、発現解析、機能解析、表現型解析を実施するために必要な試薬(DNAポリメラーゼ、シークエンス用試薬、リアルタイムPCR用試薬、組み換えDNA用試薬、電子顕微鏡用試薬など)、器具(プラスチックシャーレ、チップ、マイクロチューブなど)、資材(バーミキュラートなど)に用いる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] The integral membrane protein SEN1 ・・・・・2012

    • Author(s)
      Hakoyama, T. et al
    • Journal Title

      Plant and Cell Physiology

      Volume: 53 Pages: 225-236

    • DOI

      doi:10.1093/pcp/pcr167

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 共生によってもたらされる有用機能:共生窒素固定と菌根共生2011

    • Author(s)
      箱山雅生、小八重善裕、梅原洋佐、畑信吾、河内宏、菅沼教生
    • Journal Title

      植物の生長調節

      Volume: 46 Pages: 103-111

  • [Presentation] SNAREタンパク質LjSYP71が欠損したミヤコグサ共生変異体2011

    • Author(s)
      箱山雅生, 多井諒, 弭間和哉, 須賀江里, 足達由佳, 小林麻由美, 佐藤修正, 深井英吾, 田畑哲之, 柴田哲, 呉国江, 長谷純宏, 田中淳, 川口正代司, 河内宏, 梅原洋佐, 菅沼教生
    • Organizer
      第21回植物微生物研究交流会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2011-09-21

URL: 

Published: 2013-07-10  

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