2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23570106
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
齊藤 康典 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00196015)
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Keywords | sponge / Halichondria okadai / allorecognition / assay system |
Research Abstract |
平成25年度の研究実績は以下の通りである。 1)室内飼育のでは、幼生から2年半で、個体のサイズは大きなものでは直径5cmほどになったが、有性生殖の兆候は見せていない。フィールドでのクロイソカイメンの生活史が全く調べられていないので、幼生付着後、性成熟までの期間が明らかで無く、室内飼育システムが自然状況との間での相違がわからないのが、現在の問題点である。 2)クロイソカイメンの解離細胞でallorecognition検定を行うために、細胞の生体染色法の開発を進めてきたが、緑色蛍光色素SYTO9で一方の解離細胞を染色すると、再集合中に色素が溶出して染色していない細胞を染めることが比較的少ないことが分かり、現在は、この色素を使用するための最適な色素濃度と再集合時の最適細胞密度などの条件を決める作業を行っている。また、他の蛍光色素についても利用可のかどうかを調べている。 3)クロイソカイメンと同じニッチェに生息し、クロイソカイメンとニッチェ獲得を競うダイダイイソカイメンのallorecognitionについて、また、クロイソカイメンのダイダイイソカイメンに対するxenorejectionについて も調べた結果は、Zoological ScienceのVol. 30(2013)において発表された。 4)クロイソカイメンの2個体間で示される癒合・拒絶などの自己・非自己認識反応の詳細、及び、野生個体間の癒合率や、成熟雌個体より得られた幼生の付着変態直後の個体間の癒合率などを調べた研究成果は、現在、論文としてまとめており、2014年度には発表できる予定である。
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Research Products
(2 results)