2011 Fiscal Year Research-status Report
特殊環境に生育する地衣類の種多様性解明（１）．淡水生被果地衣類
| Project/Area Number |
23570125
|
|---|
| Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
|---|
Principal Investigator |
原田 浩 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員 (60250148)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
| Keywords | 地衣類 / 淡水生 / 被果地衣類 / アナイボゴケ属 |
|---|
| Research Abstract |
徳島県，鹿児島県等において現地調査を実施し，標本を収集，既存の標本とともに分類学的検討を行った．主な対象としたアナイボゴケ属（Verrucaria，アナイボゴケ科）については，日本産淡水生種として，以下の4新種を含む16種を認めた(Harada 2011, 2012).即ち，Verrucaria capitulata, V. craterigera, V. izuensis, V. yoshimuraeである．これらの論文においては，他分野における淡水性地衣類の研究利用の可能性を考慮し，詳細な記載と図を掲載した．また，徳島県の調査によって採集された分布上興味深い地衣類について報告した（坂田・原田 2012）．淡水生地衣類について，これまでの知見をまとめ，また本事業における成果を加え，日本地衣学会大会およびシンポジウムにおいて発表を行った．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は，アナイボゴケ属について23年度に開始し24年度中に完了する予定としていたが，予定より早く23年度中に完了したため．
|
| Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に概ね沿って野外調査を行い，既存の標本と合わせて検討するが，最初の対象としてはマルゴケ属とし，次いでマンジュウゴケ属等に進めていき，期間内に被果地衣の概要をまとめ，検索表を完成させる．また，被果地衣以外の淡水生種についても可能な範囲内で対応することとしたい．
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
野外調査を，四国地方と北海道（あるいは東北北部）で行い，成果発表として日本地位学会大会（つくば開催）に参加する．これには旅費を当て，調査においては調査補助（謝金），収集資料の標本化作業，各種実験の補助にアルバイト（謝金）を当てる．標本作製，実験等に物品費を当てる（高額備品はない）．成果論文（カラー図版を多用する）のため経費（その他）を当てる．
|
