2013 Fiscal Year Research-status Report
特殊環境に生育する地衣類の種多様性解明(1).淡水生被果地衣類
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23570125
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
原田 浩 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員 (60250148)
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Keywords | Porina / Agonimia / Cresporhaphis |
Research Abstract |
既に収集した標本について分類学的検討を行った.日本産マルゴケ属Porinaのうち,淡水生種との関連が深いと考えられる岩上生ならびに樹皮着生種について分類学的検討を一通り終え,成果を日本地衣学会大会で発表するとともに,論文発表準備を進めた.またマルゴケ属に外部形態が似るニセマルゴケCresporhaphis chibaensis(属としては日本初記録)を新種記載した.淡水生Agonimia属の新種,デグチツブゴケA. deguchiiを新種記載した.周辺地域で採集した標本を,共同研究として実施した,日本産リトマスゴケ科の分類学的研究に用い,樹皮着生クチナワゴケ属EnterographaとしてクチナワゴケE. anguinellaとマルミクチナワゴケE. divergensを認め,岩上生アシカゴケGraphidastra japonicaを新種記載した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
私的な理由により年度後半に十分な研究時間を確保することが困難であった.これによって,年度中に完了を予定していたマルゴケ属Porinaの検討に予想以上の時間がかかった.
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Strategy for Future Research Activity |
マルゴケ属論文原稿の完成を優先して行う.これを投稿次第,本研究の最終目標であった①日本産淡水生被果地衣類の検索表の作成に取り掛かるとともに,②Staurothele等他属の論文準備を行う.②の進行に応じて,①を修正していく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
私的な都合により,当初予定していた野外調査が実施できなかったため,旅費が十分に執行できなかった.また,これに伴い資料整理に充てる予定だった謝金・人件費等を執行できなかった. 当初よりも調査旅行の実施が遅れるなどして事業が遅れ気味であったので,旅費と,調査と実験等に使用する物品費の執行を当初より多くする予定である.費目ごとには以下のとおりである.旅費は,調査地を変更し日数を増やすことで大目に執行する予定(当初予算を超過).謝金・人件費等は,当初の計画通り執行する予定であり,前年度までの未執行分は執行できない(物品費に振りかえる).物品費は前年度不足がちであったが,今年度も同様に大目に執行する予定(旅費の執行算からの振りかえ).その他は,概ね予定通り執行する.これにより,全額を期間内に使用する予定である.
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Research Products
(7 results)