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2011 Fiscal Year Research-status Report

立体構造に基づくADAMプロテアーゼによるシェディング機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23570156
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

武田 壮一  独立行政法人国立循環器病研究センター, 心臓生理機能部, 室長 (80332279)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsプロテアーゼ / エクトドメインシェディング / 構造生物学 / X線結晶構造解析 / ADAM / 蛇毒 / トロンビン産生 / タンパク質間相互作用
Research Abstract

ADAMファミリープロテアーゼは発生・分化、形態形成、あるいは癌やアルツハイマー病など様々な病態に関わる主に膜結合のプロテアーゼである。ADAMの基質としてはTNFαやそのレセプター、HB-EGFなどEGFファミリー増殖因子前駆体、カドヘリンなどの接着分子、APPなどが含まれ、ADAMはこれらを切断遊離(エクトドメインシェディング)する主要な酵素群を構成する。膜型ADAMは様々な基質をシェディングする一方、それらの基質タンパク質の切断配列にコンセンサスが無く、どのように基質認識を行うか不明である。我々は出血蛇毒に含まれるプロテアーゼ(SVMP)がADAMホモログであることに着目し、ADAMによるシェディング機構の理解を目的にそのX線結晶構造解析を進めてきた。これまで3種類のSVMPの構造決定を行い、哺乳動物膜型分子とも共通したADAM細胞外ドメインの基本立体構造を世界で初めて明らかにした。特にADAMに共通して含まれるシステインリッチドメインに配列の超可変領域(hyper-variable region, HVR)を見出し、それがADAMの基質認識のエキソサイト(触媒部位以外の基質結合部位)である可能性を提案している。本研究ではHVRがエキソサイトを形成するという仮説を検証すべく、基質が明確であるEchis carinatus由来の2つのSVMP、ecarinおよびcarinactivaseおよび類縁のEchis multisquamatus由来のmultactivaseをADAMのモデルタンパク質として結晶構造解析に取り組む。H23年度はmultactivaseについて3.3Å分解能の回折データを得て構造解析に着手した。また、Mドメイン欠損フラグメントを得て、その結晶解析を始めると共にそれを用いた基質複合体の結晶化スクリーニングを開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

H23年度はmultactivaseに集中して取り組んだ。Multactivase単体について3.3Å分解能の回折データを得て構造解析に着手したが、得られた結晶は非対称単位に2分子のmultactivase分子を含むこと、ドメイン間の可動性により分子置換法による位相決定が出来ないこと、有効な重原子置換体が得られていないこと、などにより構造解析が難航している。残念ながら他の結晶系の結晶やさらに高分解能の結晶が得られなかったため、目的の達成度としてはやや遅れてしまっている。

Strategy for Future Research Activity

Multactivase分子全体の構造解析が難航しているため、各ドメインを抽出して高分解能で構造決定をし、得られるドメインの立体構造を用いて再度分子置換法による構造決定を目指す計画をスタートした。現在までにMドメイン欠損フラグメント、長鎖部のみ、軽鎖部のみ、それぞれからなる結晶を得て構造解析を進めている。これらの構造解析を進める一方、基質複合体の結晶スクリーニングを進める。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上述したように、研究計画に若干の遅れが生じている。このため、特に放射光回折実験のための旅費や回折実験に必要な消耗品費が余ることになり、次年度使用額約29万円を生じる原因となった。一方で部分断片結晶を複数得られており、これらの構造解析を進める上で当初のH24年度の計画を以下のように変更する。物品費700,000円を900,000円に、旅費200,000円を290,000円に、変更する

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Snake venom metalloproteinases: structure, function and relevance to the mammalian ADAM/ADAMTS family proteins2012

    • Author(s)
      Takeda S et al.
    • Journal Title

      Biochim Biophys Acta: Proteins and Proteomics

      Volume: 1824 Pages: 164-176

    • DOI

      doi:10.1016/j.bbapap.2011.04.009

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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