2012 Fiscal Year Research-status Report
ゴルジンタンパク質によるゴルジ嚢の長さ調節とカーゴ輸送調節の分子機構解明
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23570167
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 あやの 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (40303002)
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Keywords | ゴルジ体 / 細胞内輸送 / ゴルジン |
Research Abstract |
平成24年度の研究計画書通り以下の実験を行い、結果を得た。 Giantin RNAiによって、上述のアルカリホスファターゼ以外のカーゴ分子の輸送が促進されるかを調べるため、新規に独自のカーゴ輸送アッセイを構築した。アルカリホスファターゼは、分泌酵素、分泌タンパク質の代表的な分子である(システムは理研セルバンクに寄託予定である)。膜タンパク質の輸送アッセイには、広く用いられるVSV(水疱性口内炎ウィルス)由来温度感受性変異型膜タンパク質(VSVG-tsO45)を用いた。 これらの輸送アッセイを利用して、Giantin RNAiを行い、輸送の変化を評価したところ、Giantin RNAiによりいずれも輸送が増大することが示された。 また、Giantin RNAiが、ノコダゾール処理によるゴルジ体の断片化影響するかを調べたところ変化が見られた。このため、Giantinは、ゴルジ体の組織化に関与するのではないかと考えた。この事実を確かめるために、Giantinを発現していない、まだゴルジ体が組織化していないショウジョウバエ由来のS2細胞に、Giantinの遺伝子を導入したところ、ゴルジ体が組織化した。 以上の事から、Giantinは、ゴルジ体の組織化、また細胞内輸送に不可欠であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予想通り、順調に進んでおり、25年度は、論文発表や学会発表を積極的に行える段階に到達した。
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Strategy for Future Research Activity |
結果をまとめ、論文発表、学会発表を積極的に行う予定である。また、次期の科研費の申請できるよう、準備を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、論文掲載料や、学会旅費などに使う予定である。
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