2012 Fiscal Year Research-status Report
ヒトMATE型輸送体の構造と機能及びトランスポートソーム
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23570168
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
大塚 正人 摂南大学, 薬学部, 教授 (30243489)
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Keywords | MATE / Kidney / Transporter |
Research Abstract |
肝臓及ひ腎臓における薬物排出を司るtransepithelial輸送に関与するトランスポーター分子は数種類存在している。これらのトランスポーター分子群は協奏的に機能して薬物排出機能を発揮していると考えられている。このことから、腎臓の糸球体における薬物の排出は厳密に制御された機構により調節されていると予想される。 すなわちMATEが何らかの活性調節を受けている可能性が示唆される。また、MATEのC末端付近には比較的長大な可溶性の部分が存在している。この仮定に基づきMATEの親水性領域等に相互作用する制御分子を探索した。探索にはTwoHybridシステムを利用した。その結果数種の機能性タンパク質が同定出来た。そしてそれらのタンパク質遺伝子をクローニングし、MATEとの相互作用を詳細に調べてみたところ、確かに in vitro で相互作用していることが確認された。 そして、腎臓におけるそれらトランスポートソーム分子の局在について、それぞれのタンパク質に特異的な抗体を作成し、詳細に検討した。その結果、確かにMATE型輸送体と相互作用しているタンパク質が、ラット及びマウスの腎臓の近位尿細管に存在していることを確認した。 現在、それらのタンパク質をノックダウンし、MATE型輸送体の活性や基質認識に関わる影響を詳細に検討しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的は、MATEと相互作用する蛋白質を同定し、機能解析を行うことであったが、実際に4つの蛋白質を同定することが出来、現在機能解析も進んでいる。それらの抗体を作成して近位尿細管での局在について明らかにした点は本研究の遂行に大きな進展を及ぼす。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はMATEと相互作用するタンパク質の機能解析と、それらタンパク質についてノックダウンし、MATE型輸送体の活性や基質認識に関わる影響を解析することを中心に進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品費として使用する。
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Research Products
(2 results)