2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23570201
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
平井 照久 沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 研究員 (10450412)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 赤血球 / バンド3 / 電子線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
期間延長をした本年度においては、新しい実験を始めることはせずに、これまでの成果をまとめてそれを発表することに専念した。幸いにも第76回日本血液学会学術集会に招待していただく機会を得られたので、バンド3の構造を中心とした講演を行った(2014年10月31日、大阪国際会議場)。このバンド3の構造は、まずバンド3の二次元結晶を作製し、それらの結晶を様々の傾斜角度で極低温電子顕微鏡により撮影してデータセットを収集し、7.5Åの分解能で解析されたものである。またその内容を総説としてまとめ、日本血液学会の学会誌「臨床血液」に投稿し受理された。その総説は平井と山口の共著として“ヒト赤血球膜タンパク質バンド3の構造 -膜貫通ドメインの二次元結晶構造解析-”という題で「臨床血液」2015年7月号に掲載予定である。また、Wright抗体を使用したバンド3、GPA複合体の精製についての論文を現在第一著者と準備している。この論文では、バンド3、GPA両方に結合できるWright抗体を利用することによりバンド3、GPAおよびWright抗体の三者複合体を精製できたことや、またその複合体のストイキオメトリーについて分析した結果などを報告する予定にしている。複合体の作製では、トリプシン処理を行ってバンド3を膜貫通ドメインのみにした場合とトリプシン処理を行わずにバンド3全長を用いた場合の2通りの報告を含む。これから第一著者以外の共著者らとも相談して内容や表現をさらに検討後、近いうちに英文雑誌に投稿したいと考えている。
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