2013 Fiscal Year Annual Research Report
Nup98機能異常による細胞がん化メカニズムの解明
Project/Area Number |
23570228
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡 正啓 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (40432504)
|
Keywords | ヌクレオポリン / Nup98 / がん化 / ヒストン修飾 |
Research Abstract |
本研究はヌクレオポリンNup98融合タンパク質の発現、および、Nup98の機能異常による細胞がん化メカニズムを明らかにすることを目的とする。これまでにNup98-Hox融合タンパク質は特徴的な核内ドット構造を形成することが分かっている。そこでNup98-Hox以外に白血病マウスモデルで病因となることが証明されているNup98-NSD1、Nup98-Jarid1aなどのNup98融合タンパク質の局在を観察した。その結果、核内ドット構造への局在が見られた。また、Nup98以外のヌクレオポリンFGリピート領域とホメオボックス転写因子(Hox)の融合タンパク質の発現ベクターを作成し、局在を解析した結果、ドット構造への局在は観察されなかった。Nup98はこれまで核外輸送因子Crm1と機能的・物理的な相互作用を示す事が知られているが、Crm1の特異的阻害剤レプトマイシンBで細胞を処理することによりNup98-Hoxの局在が影響を受けた事から、ドットの形成にはCrm1とNup98FGリピート構造との相互作用が重要であることが示唆された。さらに、これまで得られた幾つかのNup98-Hox結合因子に対してノックダウンを行った結果、Nup98-Hoxの核内局在やHox遺伝子の発現が影響を受けることが分かった。したがって、Nup98融合タンパク質の核内構造はこれらの特異的な結合因子によって維持され機能していることが示唆された。
|
Research Products
(12 results)