2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23570234
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
十津川 剛 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90399684)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | オルガネラ / ゴルジ体 / WAC / VCIP135 |
Research Abstract |
新規VCIP135結合タンパク質、WACを同定し、その機能解析をおこなった。まずWACに対する抗体を作製し、抗WAC抗体によるウエスタンブロットを行ったところ、WACは分子量約87KDaのタンパク質であり、調べた全ての組織において発現していることを確認した。また、間接蛍光抗体法による免疫染色を用いて、WACの細胞内局在を検討したところ、主にゴルジ体に局在している事が明らかとなった。GSTプルダウン法を用いて、WACの生化学的性質を検討したところ、WACはVCIP135と直接結合を示し、VCIP135の結合タンパク質であるp97ATPaseとは直接結合は示さなかった。また、p97存在下において、WAC-VCIP135間の結合が顕著に増大する事を見出した。一方、WAC存在下において、VCIP135-p97間の結合に変化は見られなかった。このことは、VCIP135がp97と結合することにより、WACに対する結合能を増大させる事を示しており、WAC-VCIP135-p97の三者で機能している事を示唆するものである。そこで、WAC-VCIP135-p97の三者が複合体を形成しているか確認するために、ゴルジ体膜の可溶性画分から、抗WAC抗体を用いて免疫沈降法をおこなった。ウエスタンブロットを用いて、WACの免疫沈降産物中にVCIP135、およびp97が存在している事を確認した。以上の結果は、WACがVCIP135およびp97とゴルジ体膜上で複合体を形成し、WAC-VCIP135-p97が三者で機能している可能性を強く示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載している計画の1)新規VCIP135結合タンパク質、WACの機能解析、について、予定通りに機能解析を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通りに、2)ゴルジ体再構成におけるVCIP135のターゲットとなる基質の同定、を進めたい。また、WACのゴルジ体における結合タンパク質の探索も併せて行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
生化学実験用試薬、分子生物学実験用試薬・培地類、プラスチック器具類、質量分析外部依頼費を計上する。
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Research Products
(1 results)