2012 Fiscal Year Research-status Report
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23570234
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
十津川 剛 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90399684)
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Keywords | ゴルジ体 / VCIP135 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
ゴルジ体は細胞分裂期に入ると、扁平膜積層構造が断片化、小胞化し、細胞分裂の終了とともに娘細胞で新たに扁平膜積層構造が再構成されることが知られている。細胞分裂期においてゴルジ体が小胞化するためには、膜融合が阻害される機構が存在すると考えられた。今年度において、細胞分裂期におけるゴルジ体膜融合を阻害するための新たな機構を発見した。 今回、オルガネラ形成の必須因子であるVCIP135が細胞分裂期特異的にリン酸化を受けていることを見出した。種々のキナーゼの阻害剤や、VCIP135の様々なリン酸化サイトの点変異体などを用いて検討した結果、VCIP135をリン酸化するキナーゼがcdc2キナーゼであることを明らかにし、そのリン酸化サイトがスレオニン760、セリン767であることを明らかにした。in vitroにおいて、VCIP135がcdc2キナーゼによりリン酸化されると、VCIP135のp97に対する結合能が顕著に阻害される事を見出した。VCIP135の疑似リン酸化変異体(T760E,S767E)も、p97との結合を示さなかった。さらに、間期及び分裂期の細胞から免疫沈降法によりin vivoにおけるVCIP135とp97の結合を検討し、分裂期においてVCIP135とp97の結合が顕著に減少していることを明らかにした。また、試験管内ゴルジ体再構成実験系を用いてVCIP135の疑似リン酸化変異体(T760E,S767E)の活性を検討した結果、この変異はゴルジ体再構成を顕著に阻害した。 これらの結果から、細胞分裂期に入るとVCIP135がcdc2キナーゼによりリン酸化を受けp97との結合が阻害され、その結果、p97による膜融合が阻害されていると考えられる。細胞分裂期におけるゴルジ体膜融合を阻害するための機構の一つであると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
VCIP135の新たな活性制御機構の発見に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通りに、2)ゴルジ体再構成におけるVCIP135のターゲットとなる基質の同定、を進めたい。また、WACのゴルジ体における結合タンパク質の探索も併せて行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
生化学実験用試薬、分子生物学実験用試薬・培地類、プラスチック器具類、質量分析外部依頼費を計上する。
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Research Products
(1 results)