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2011 Fiscal Year Research-status Report

ホスホリパーゼDの細胞膜上における動態解析と細胞運動における極性維持機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23570244
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

長崎 晃  独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究員 (30392640)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords細胞運動 / がん転移 / PLD / ホスファチジン酸 / 全反射顕微鏡観察
Research Abstract

PLDの細胞内における活性化状態を可視化するため、PAの検出を目的としたプローブの作成を試みた。すでにPAに対して結合能があることが知られているタンパク質のPA結合ドメインに蛍光タンパク質を融合したプローブ(10種)を作成し、現在各プローブに対する評価を進めている。 また、PLDの細胞内におけるシグナル伝達経路を明らかにするため、セルチップによるキノーム解析で同定した細胞運動関連キナーゼの30遺伝子については、発現ベクターへのクローニングがほぼ終了した。そこでクローニングしたすべての遺伝子に対して運動中における細胞内局在を決定したところ、いくつかキナーゼにおいてはPLD1、2それぞれの局在と一致した。 さらに細胞膜上におけるPLDの一分子計測については、これまでイメージングインテンシファイアー付きCCD (EB-CCD)を用いて計測を行ってきた。しかし、PLDの細胞膜上における運動速度が非常に速いため、現行のカメラの性能(感度、分解能、撮影速度)では一分子由来の輝点を追うことが難しく、これまで正確なデータの取得はできていなかった。そこで、今年度においては光量を稼ぐためにHaloタグや明るいGFP変異体を用いた融合タンパク質をもちいて全反射顕微鏡観察を試みたが、ほとんど改善することはできなかった。しかし、高感度CMOSカメラのデモ機を用いて撮影したところ、高速(50-100fps)で高分解な画像を得ることができた。この結果より現行のカメラで得られたデータは30fpsで測定可能な動きの遅い一部の輝点のみに由来するバイアスのかかったデータである可能性がある。CMOSカメラを用いることで細胞膜上におけるより正確なPLDの動態解析が可能であることが判明し、今後はカメラの変更を検討する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

PA検出プローブについてはすでに公表されている10種のPA結合ドメインのクローニングが終了した。また、セルチップによるスクリーニングより同定した細胞運動関連キナーゼ群についてもセカンドスクリーニングまで絞り込んだ遺伝子については2遺伝子を除きクローニングが終了し発現ベクターへの乗せ換えを行った。一方、PA, PLDシグナルに関連するsmall Gタンパクのクローニングは次年度へ繰り越すこととなった。PLDの一分子計測についてはこれまで使用していたカメラでは計測することが難しいことが判明したため、より感度の高いカメラによる撮影が必要である。

Strategy for Future Research Activity

今年度に引き続き、これまでに取得できていない遺伝子(PA結合能があるsmall Gタンパク質等)のクローニングを進めるとともに、PLDの活性化因子であるPIP2を産生するPIP5Kのクローニングも行う。 また、PA検出プローブについては今年度に作成した10種のPA検出プローブを評価する。作成したプローブのいくつかについては細胞質内や核内において強く凝集するため細胞膜上における弱い分布を観察することができない。そこで、GFPの付加する位置を検討し最適化を進める。また、各プローブの挙動を全反射顕微鏡で観察することによりPA検出に最適なプローブの絞り込みを試みる。 さらに、PLDの一分子観察については現在使用しているカメラでは性能が十分では無いことが判明したためカメラの変更を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度に繰り越した研究費についてはは今年度までにクローニングすることができなかった遺伝子を取得するための消耗品費として使用する。また次年度の研究費はプローブ評価に使用する培養細胞用、顕微鏡観察用の消耗品費として計上した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Identification of migration relating kinases using cell chip based on transfection micro array technology2011

    • Author(s)
      長崎玲子、長崎晃、上田太郎、三宅真人、藤田聡史
    • Organizer
      第63回日本細胞生物学会大会
    • Place of Presentation
      北海道大学(北海道)
    • Year and Date
      2011 – 627

URL: 

Published: 2013-07-10  

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