2013 Fiscal Year Annual Research Report
大脳新皮質ニューロン移動におけるPDK1ーAkt経路の機能解析
Project/Area Number |
23570249
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 靖浩 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (50508108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 由季子 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (70252525)
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Keywords | ニューロン移動 / Akt |
Research Abstract |
本研究では、まず、PDK1-Akt経路がニューロンの先導突起内で活性化することを見出した。そして、PDK1-Akt経路をニューロン特異的に活性化するとニューロン移動速度を上昇させ、不活性化させるとニューロン移動が遅くなったことから、ニューロンにおけるPDK1-Akt経路の活性化は細胞自律的にニューロン移動を制御することが示唆された。更に、PDK1ノックアウト脳では微小管の安定性が低下していること、あるいは微小管結合タンパク質群の微小管への結合が低下していることを見出した。核と中心体が交互に動く核-中心体カップリングというニューロン特異的な現象によって移動することが知られているが、PDK1-Akt経路を阻害すると核と中心体の距離が短くなり、PDK1-Akt経路を活性化するとその距離が長くなることが明らかになった。従って、PDK1-Akt経路は移動中のニューロンの先導突起内で活性化することによって微小管骨格を安定化させ、中心体を前方に動かすことにより、ニューロンの移動を制御していること可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)