2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23570277
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岸本 利彦 東邦大学, 理学部, 准教授 (90339200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四方 哲也 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (00222399)
渡邊 総一郎 東邦大学, 理学部, 准教授 (10287550)
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Keywords | 高温適応進化 / 大腸菌 / 相互作用 |
Research Abstract |
高温適応進化を促進する相互作用の解析に於いて、(1) 相互作用分子の同定、(2) 相互作用分子の機能解析(相互作用解析)を中心に研究を実施し、以下の成果を得た。 (1) 相互作用分子の同定 昨年度開発した相互作用分子の高感度バイオアッセイ系を用いて、培養上澄みに対して増殖誘導活性を示す45℃高温適応大腸菌の培養上澄みから前年度有効性を確認したカラム法での精製を実施し、構造解析が可能な純度での活性分画の取得に成功した。 (2) 相互作用分子の機能解析(相互作用解析) 相互作用解析を実施するため、45℃適応過程での大腸菌の相互作用の出現、発展、消失について45℃適応大腸菌を用いて相互作用の有無条件下での経時的増殖速度解析を行い、45℃適応108日目までの大腸菌で明確な相互作用による増殖刺激が確認された。また、相互作用は培養途中での増殖停滞を解除するという形で増殖を活性化していることが確認された。45℃適応過程初期には6変異が同定されており、その中でも高温適応進化と相互作用において重要と考えられる変異について、ゲノム変異を変異操作の痕跡を残さず野生型に操作可能なscarless法による野生型への変換に着手し、候補クローンの取得まで成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
相互作用分子の同定はほぼ予定通りで進捗し、相互作用を示す大腸菌のゲノム変異操作が可能であることが確認され、次年度に成果が期待され、おおむね順調な進展が確認されたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
高温適応進化を促進する相互作用メカニズムの解明のため、細胞外シグナルとなる相互作用分子の同定を実施し、構造決定を目指す。高温での相互作用を示す大腸菌に関して、相互作用の中心的な機能を生み出している変異をscarless法によるゲノム変異操作により明らかとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度 研究計画に沿って研究費を消化していたが、相互作用解析のための変異株構築およびその解析に重点化することとして研究の順番を変更し変異株構築を実施した結果、変異株解析等に必要な費用の発生が25年度にずれ込み、研究費を25年度に組み込んだ。25年度は最終年度に当たるため、研究計画を全て遂行し、成果をまとめる。 相互作用分子の同定、構造機能解析 300000円 相互作用に伴う遺伝子発現変化の解析 200000円 ゲノム変異操作による相互作用に重要な変異の解析 700000円(前年度からのクローン解析が繰り越し) 相互作用応答解析 400000円(前年度からのクローン解析が繰り越し)
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Research Products
(20 results)