2013 Fiscal Year Annual Research Report
運動条件に依存する大腿筋活動水準の階層性と生理応答との全身的協関
Project/Area Number |
23570287
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
平木場 浩二 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (70173226)
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Keywords | 大腿筋 / ペダル踏力 / 筋収縮頻度 / 筋発揮張力 / 筋電図 / 酸素摂取量 |
Research Abstract |
初年度では、自転車駆動運動時における二つの運動テスト①筋収縮頻度漸増運動(FI)、②筋発揮張力漸増運動 (LI)を実施し、運動時の筋電図、酸素摂取量(VO2)および血中乳酸濃度(La)を測定した。FIとLIの外的仕事量(EP)に対するVO2を比較すると、LIのVO2は直線的に増加したのに対し、FIのVO2は指数関数的増加を示した。EPと内的仕事量(IP)を総計した総仕事量(TP)に対してVO2はLIおよびFIとも同一線上で直線的に増加した。5部位の大腿筋活動水準(外側広筋、内側広筋、大腿直筋、大腿二頭筋、半腱様筋)を積分筋電図の総計(iEMGtotal)で評価すると、FIとLIにおけるiEMGtotalがVO2に対して同一線上で直線的に上昇し、両負荷テストで個々の部位別の筋活動水準に個人差があったが、筋収縮速度漸増のFIと筋発揮張力漸増のLIに関わらず、大腿筋全体の筋活動水準が自転車駆動運動時の代謝ストレスに大きく影響することが確認できた。 研究2年目には、3種類の運動条件(筋発揮張力一定で筋収縮頻度変化)の6分間の一定負荷運動テストでの脚発揮張力、5部位の大腿筋活動水準と全身的なVO2との関係を検討した。一定負荷運動時のVO2はペダル回転数に比例して増加した。40rpmと80rpmでは運動開始後上昇し、定常値を示したが、120rpmではVO2緩成分が確認された。発揮張力一定にも関わらずペダル踏力(kgf)は、120rpmの条件で他のペダル回転数と比較して、有意に高値となった。このことから、筋発揮張力一定の設定にも関わらず、筋収縮頻度変化に伴う筋発揮張力の増加は大腿筋活動水準や代謝水準にも差異が生じさせていることが想定された。 最終年度(平成25年度)においては、2年間の実験結果の解析・まとめ、および国際学会発表(ヨーロッパスポーツ科学会議:ECSS2013)を行った。
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Research Products
(2 results)