2011 Fiscal Year Research-status Report
ブラシカ オレラセアの根こぶ病抵抗性遺伝子のポジショナルクローニングと機能解析
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23580003
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岡崎 桂一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20270936)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 遺伝分析 / 根こぶ病 |
Research Abstract |
根こぶ病QTLPbBoAnju1領域を含むBACクローン#38をBrassica oleracea var. alboglabraのBACライブラリーをスクリーニングして単離した。得られたクローンのDNAシークエンスを一部決定して,現在,全体シークエンスを決定すべく実験中である。 根こぶ病抵抗性品種"安寿"からvar. alboglabra のBACクローン#38に対応した領域を単離するため, ‘安寿’のゲノムDNAを単離し,そのDNA断片をコスミドへ導入し,その後大腸菌に導入した。‘このコスミドライブラリーから,BACクローン#38(根こぶ病QTLPbBoAnju1領域)に対応したクローンを選抜中である。 根こぶ病QTLPbBoAnju1領域おいて,さらに根こぶ病抵抗性遺伝子座乗部位を絞り込むため, PbBoAnju1領域の相同染色体領域が抵抗性親と罹病性親由来のヘテロになっている個体の自殖集団約1000個体から根こぶ病抵抗性QTL領域に組み換え点をもつ20個体を選抜した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
23年度の研究実施として,1)根こぶ病抵抗性QTL領域に組み換えをもつ個体の選抜と2)BACライブラリーの作成およびコスミドライブラリーを作成を計画した。23年度内にBACライブラリーの作成およびコスミドライブラリーを作成でき,現在,根こぶ病QTLPbBoAnju1領域を含むと思われる#38クローンについてDNAシークエンスを決定中である。所期に設定したBACライブラリーの作成およびコスミドライブラリーが予定どおりできたほか,根こぶ病抵抗性QTL領域に組み換えをもつ個体の選抜と後代種子の作成も進んでいるので,本研究が順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
1)接種試験による候補遺伝子座乗領域の絞り込み 23年度に選抜したQTL領域の組み換え体から得られた自殖系統の接種試験を行い,各系統が保持する組み換え領域と罹病度の関係を照合し,候補遺伝子が座乗する領域を絞り込む。2)BACおよびコスミドライブラリーのスクリーニングとコンティグの作成 BACクローン#38に対応したコスミドクローンを単離すべく,根こぶ病抵抗性親の安寿由来のコスミドライブラリーのスクリーングを継続する。その後は,コスミド末端のシークエンス,プライマーの作成を行い根こぶ病抵抗性QTL近傍領域のコスミドコンティグを作成する。コンティグ作成と平行して,コスミドDNAをショットガンクローニングでサブクローン化し,コンティグ領域内をシークエンスする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
得られた組み換え個体の接種試験を行うための,研究試薬や資材,各個体が根こぶ抵抗性領域を持つかどうかを判定するPCRによるDNA多型検出試薬等の消耗品購入費のほか,BACクローンやコスミドクローンのDNAシークエンスを決定するための,試薬やシークエンス委託費に研究費を使用する。
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