2011 Fiscal Year Research-status Report
アポスポリー植物におけるASGR染色体の分子細胞学的解析
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23580011
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
秋山 征夫 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター畜産飼料作研究領域, 主任研究員 (70403160)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
1)Yamada-Akiyama, H. et al. (2009) によって得られた3つのアポスポリー特異的EST(P0165, P0195 または P2574)をプライマーに用いて、46,080個の平均サイズ120 kbpのギニアグラス・BACクローンライブラリーについてPCRスクリーニングを行った。その結果、アポスポリー特異的EST P0165を含むBACが4クローン、P195が2クローン、P2574が5クローン得られた。これらのBACクローンをFISHのプローブに利用することによって、ESTの物理的マッピングが可能となった。2)ギニアグラス・アポスポリー品種ナツカゼ、ナツユタカおよび有性生殖系統のGR297のゲノムDNAを抽出し、Pennisetum属アポミクシス植物のASGR-BBM を検出するプライマー(BBM-like p779:TATGTCACGACAAGAATATG、BBM-like p780:TGTAACCATAACTCTCAGCT)を用いてPCRを行った。得られたPCR産物のクローニング行った。その結果、Pennisetum属アポスポリー植物と同サイズのASGR-BBMのPCR産物が、ギニアグラス・アポスポリー品種ナツカゼ、ナツユタカで得られた。一方、有性生殖系統のGR297においてはPCR産物が得られなかった。これらの結果は、ギニアグラスとPennisetum属のASGRの相似性を示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、ESTを含むBACのスクリーニングが完了した。ASGRの相似性については、ASGR-BBMによって明らかにすることが出来た。また、ギニアグラスBACクローンの物理的マッピングは現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)得られたアポスポリー特異的EST を含むBACクローンをプローブに用いてFISH解析を行い、アポスポリー特異的ESTがギニアグラスのASGR染色体に座乗するかどうか明らかにする。2)ギニアグラスのASGR-BBMのシークエンスを行い、Pennisetum属のアポスポリー植物におけるASGR-BBMとの比較解析を行う。3)Ebina et al. (2005) によって得られた分子マーカーを含むギニアグラスのアポスポリー特異的BACクローンのうち、FISH解析によってギニアグラスのASGR染色体にマッピングされたASGR-BACクローンをプローブとして、Pennisetum属植物にFISHを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は、交付申請時の計画どおり、物品費・旅費に使用する。なお、次年度使用額194,944円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
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