2012 Fiscal Year Research-status Report
アポスポリー植物におけるASGR染色体の分子細胞学的解析
Project/Area Number |
23580011
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Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
Principal Investigator |
秋山 征夫 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター畜産飼料作研究領域, 主任研究員 (70403160)
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Keywords | 国際情報交換 / 米国 |
Research Abstract |
1)Yamada-Akiyama, H. et al. (2009) によって得られたアポスポリー特異的ESTのP0165を含むBACクローン4個(EST-pmBAC100~103:昨年度スクリーニング)からプローブを作製し、ギニアグラス・アポミクシス品種・ナツカゼについてFISH解析を行った。全てのBACは、ギニアグラス・ナツカゼの全ゲノム領域にハイブリダイゼーションし、特異的なシグナルは検出されなかった。さらに、ギニアグラス・ナツカゼから作製したCot-100ブロッキングDNAを使用した場合も同様の結果となり、EST-pmBAC100~103にはギニアグラスのゲノム中に散在している反復配列を含むことが明らかとなった。 2)Ebina et al. (2005) によって報告されているギニアグラス・アポミクシス植物に特異的なマーカー(A3-355, D5-139, E2-300, G4-228, B4-124, C6-261, D4-82, またはC8-293)を含むASGR-pmBACクローン8個を用いて、Pennisetum massaicumについてFISH解析を行った。8個のASGR-pmBACクローンのうち7クローンは、P. massaicumのゲノム上に特異的なシグナルが検出されなかった。一方、C8-293を含むASGR-pmBACクローンについては、特異的な強いシグナルがP. massaicumのASGR上に検出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、一種類のアポミクシス特異的ESTを含む4つのEST-pmBACクローンに関するFISH解析を完了した。ASGRの相似性については、ASGR-pmBACを用いたP. massaicumへのFISH解析により、ASGRとギニアグラスの相同性について明らかにすることができた。P. squamulatumにおけるASGR-pmBACクローンの物理的マッピングは現在進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)アポスポリー特異的EST(P0195 および P2574) を含むBACクローンをプローブに用いてFISH解析を行い、アポスポリー特異的ESTがギニアグラスのASGR染色体に座乗するかどうか明らかにする。 2)Pennisetum属アポミクシス植物のASGRにマッピングされるP. squamlatum由来BACクローンを用いて、ギニアグラスのASGR染色体に座乗するかどうかFISH解析を行い、Pennisetum属とギニアグラスのASGRの相同性について、より詳細に解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は、交付申請時の計画どおり、物品費・旅費に使用する。なお、未使用額については、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
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