2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23580036
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
児島 清秀 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70271161)
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Keywords | 植物ホルモン |
Research Abstract |
果実は新潟県農業総合研究所園芸研究センターに植栽されている15年生樹3本から6果ずつ,2010年6月8日(満開後36日), 8月6日(95日),9月3日(123日),9月30日(150日),10月27日(177日)に収穫した.満開後36日の果実は,生重量を測定後に種子を除き,液体窒素で凍結させた.それ以外の果実は,果皮,果肉,果芯および種子に分け,分析まで冷凍庫で保存した.植物ホルモンの抽出および精製方法は坂井ら(園学研9別1:368,2010)の方法を参考に行った.植物ホルモンの分析にはLC/MS(2010EV,島津)を用い,SIM法で行った. LC/MSの分析条件の詳細は児島ら(園学研7別1:444,2008)の報告を参考にした.各植物ホルモンのピークは保持時間を基準とし,内生濃度は各ホルモンの天然体および内部標準物質の分子イオンおよびフラグメントイオンのピークエリアの割合から算出した. 満開後日数に伴うアブシジン酸(ABA)・インドール-3-酢酸(IAA)・サイトカイニン類(CKs)の1果当たりの内生濃度を算出した。なお、種子は除いた. IAAは200pmol程度の内生濃度を示し,36日から95日にかけて上昇した.ABAは20000pmol程度で推移した.36日から150日にかけて上昇し,その後低下した.ZRは活性型サイトカイニンであるZの前駆物質である.ZおよびZR濃度は130~790pmol/gFWで推移し,150日から177日にかけてどちらも低下した.iPRは活性型サイトカイニンであるiPの前駆物質である.iPはiPR に比べ低い内生濃度であった.iPおよびiPRは36日から123日にかけて上昇し,123日に最高濃度となりその後低下した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「西洋なしの果実および木本性の果樹の枝における5種類のホルモン{アブシジン酸(ABA)・オーキシン(IAA)・ジベレリン類(GAs)・サイトカイニン類(CKs)・ジャスモン酸類(JAs)}}の高い分離能のHPLCによる植物ホルモンの精製法および定量法を確立する。」これに関しては、ジャスモン酸類(JAs)がまだである。 「液体クロマトグラフ質量分析計による西洋なしの果実および木本性の果樹の枝における5種類の内生ホルモンおよびそれらの配糖体の定量法を確立する。」これに関しては、配糖体の定量法の確立がまだである。 「西洋なしの果実の生長時および成熟時のアポプラスト(AP)とシンプラスト(SP)液の5種類のホルモンの分布と消長(経時的変化)を明らかにする。」これに関しては、ジャスモン酸類(JAs)がまだである。 「果実の追熟時の内生ホルモンの変動によるエチレンの制御機構を解明する。」これに関しては、まだである。
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Strategy for Future Research Activity |
「西洋なしの果実および木本性の果樹の枝における5種類のホルモン{アブシジン酸(ABA)・オーキシン(IAA)・ジベレリン類(GAs)・サイトカイニン類(CKs)・ジャスモン酸類(JAs)}}の高い分離能のHPLCによる植物ホルモンの精製法および定量法を確立する。」これに関しては、ジャスモン酸類(JAs)の研究を推進する方策である。 「液体クロマトグラフ質量分析計による西洋なしの果実および木本性の果樹の枝における5種類の内生ホルモンおよびそれらの配糖体の定量法を確立する。」これに関しては、配糖体の定量法の確立の研究を推進する方策である。 「西洋なしの果実の生長時および成熟時のアポプラスト(AP)とシンプラスト(SP)液の5種類のホルモンの分布と消長(経時的変化)を明らかにする。」これに関しては、ジャスモン酸類(JAs)の研究を推進する方策である。 「果実の追熟時の内生ホルモンの変動によるエチレンの制御機構を解明する。」これに関しては、全てに渡る研究を推進する方策である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品費は、;園芸資材費は西洋ナシを栽培するための資材である。;安定同位体標識試薬は内部標準に使用する各種植物ホルモン用のラベル標品である。;高速液体クロマトグラフは、使用量に応じて、メンテナンスのための高速液体クロマトグラフ用維持部品と高速液体クロマトグラフ用カラムおよび溶離液(薬品類)の必要量が増えてくるため、ある程度の金額が必要である。 旅費等は、;国内旅費で、主に年に2回の園芸学会で研究成果を発表予定である。;外国旅費で、平成25年度は40th Annual PGRSA Conference(アメリカ、フロリダ洲)で研究成果を発表予定である。;研究補助は、半日当たり3千円で20回の栽培管理・分析の手伝いを予定している。;研究成果投稿料は園芸学会雑誌または園芸学関係の国際学会誌に年間に2報投稿する予定である。
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Research Products
(3 results)