2011 Fiscal Year Research-status Report
花き園芸植物における形質転換体を育種親に用いた新品種育成システムの構築
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23580037
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 優 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00262460)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 花き園芸植物 / 形質転換体 / 遠縁種間交雑 / 胚救出 / ソマクローナル変異 |
Research Abstract |
ホトトギス類を材料に用いて,主に以下の5点について検討を行った.(1) 形質転換体の調査:フラボノイド生合成に関するCHS遺伝子,花器官決定に関するMADS-box遺伝子,ジベレリン生合成・代謝経路関連遺伝子がそれぞれ導入された形質転換体について,形態や稔性,外来遺伝子の発現等について調査し,育種親として用いるのに適した形質転換体を選抜した.(2) 種間雑種作出の効率化:非形質転換体を用いて,さまざまな組み合わせにおいて種間交雑を行い,効率的な雑種獲得のために胚救出(胚珠培養)条件の検討を行った.現在のところ明確な結果が得られていないため,次年度以降にも検討を継続する予定である.(3) 胚珠培養由来個体の雑種性の確認:胚珠培養により得られた個体における雑種性確認の手段を検討し,フローサイトメトリー分析およびRAPD分析が適していることを明らかにした.(4) 形質転換体を用いた遠縁種間雑種の作出:形質転換体を親に用いた種間交雑を行ったところ,一部の交雑組み合わせにおいて胚珠培養由来の個体が得られた.RAPD分析によりこの個体が雑種であることを確認し,さらに,PCR分析により雑種が外来遺伝子を含むことも確認した.この結果から,形質転換を親に用いた種間交雑育種の可能性が示された.次年度以降にも検討を継続する予定である.(5) 形質転換体における植物体再生可能な培養物の誘導:形質転換体におけるソマクローナル変異誘導のために,再分化能力をもったカルス培養物およびシュート培養物の誘導を検討した.現在のところ十分な培養物が得られていないため,次年度以降にも検討を継続する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた検討項目である (1) 形質転換体の調査,(2) 種間雑種作出の効率化,(3) 胚珠培養由来個体の雑種性の確認,(4) 形質転換体を用いた遠縁種間雑種の作出,(5) 形質転換体における植物体再生可能な培養物の誘導,の5点については,おおむね順調に進展していると思われる.特に,(4) において,外来遺伝子を含む種間雑種の作出に成功したことから,形質転換体を親に用いた種間交雑育種の可能性が示されたと考えている.なお,(2),(4) および (5) については,1年間では十分な結果が得られないことは申請時から予想しており,次年度以降も検討を継続する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に行った検討項目のうち,種間雑種作出の効率化,形質転換体を用いた遠縁種間雑種の作出,および形質転換体における植物体再生可能な培養物の誘導,の3点については,今後も検討を継続する.また,これらに加えて,(1) 形質転換体における植物体再生可能な培養物からの植物体再生,および (2) 形質転換体における植物体再生可能な培養物の突然変異処理および植物体再生,(3) 遠縁種間雑種および培養物からの再生個体の調査,の3点について検討を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初,平成23年度には,学会参加のための旅費を計上していたが,その旅費には別の予算を充てたため,若干の直接経費を次年度に繰り越すこととなった.次年度以降には,請求する研究費と合わせて,主に物品費,旅費および謝金として使用する予定である.なお,物品費に関しては,主に消耗品を購入する予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Overexpression of the gibberellin 20-oxidase or gibberellin 3-oxidase gene from Torenia fournieri affects plant morphology in transgenic Tricyrtis sp.2012
Author(s)
Masahiro OTANI, Shuhei MEGURO, Haruka GONDAIRA, Megumi HAYASHI, Misaki SAITO, Shiro MORI, Dong-Sheng HAN, Tuoping LI, Tomoya NIKI, Takaaki NISHIJIMA, Masaji KOSHIOKA and Masaru NAKANO
Organizer
ISHS Symposia at Royal Flora 2011
Place of Presentation
チェンマイ,タイ王国
Year and Date
2012年1月10日
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