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2013 Fiscal Year Annual Research Report

昆虫類における多型発現のエピジェネティクス

Research Project

Project/Area Number 23580079
Research InstitutionTamagawa University

Principal Investigator

佐々木 哲彦  玉川大学, 学術研究所, 教授 (60235257)

Keywordsエピジェネティックス / ミツバチ / アブラムシ / 多型発現 / カースト分化
Research Abstract

昆虫類では、同一ゲノムから形態的,機能的に異なる個体が作られるという多型発現がしばしば見られる。ハチやアリの仲間における女王とワーカーのカースト分化、アブラムシの有翅型・無翅型などはその典型的な例である。興味深いことに、これらの昆虫のゲノムは、昆虫としては例外的にCpGサイトがメチル化修飾を受けることが知られている。本研究課題は、ゲノムデータを利用できるセイヨウミツバチとエンドウヒゲナガアブラムシを材料に、DNAメチル化をゲノムワイドに解析し、昆虫の多型発現におけるエピジェネティックな制御機構を明かにすることを目的として実施した。
23年度には、ミツバチの女王バチと働きバチの幼虫のゲノムメチル化パターンを比較するために次世代シークエンスを利用して解析した。この解析により、ミツバチのゲノムに存在する約900万のCpGサイトのうち、メチル化されるのは約1%ほどであることが明らかになった。また、カースト間でメチル化の状態が異なる1,717個のCpGサイトを同定した。24年度には、カースト間でメチル化度の異なるいくつかの遺伝子について、カースト決定期前後におけるメチル化の継時的な変化を解析する一方、アブラムシの無翅個体と有翅個体の比較に着手した。最終年度にあたる25年度は、アブラムシでの解析を進め、最終的に有翅・無翅でメチル化度の異なる226サイトのCpGサイトを同定した。
本研究の最も興味深い成果として、ミツバチの性決定に関わる幾つかの遺伝子のメチル化状態が働きバチと女王バチで違っていることが明らかとなり、カースト分化に性決定遺伝子が関与している可能性が示唆された。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] セイヨウミツバチ働きバチの脳におけるDNAメチル化解析2014

    • Author(s)
      坂本洋典、緒方法親、佐々木哲彦
    • Organizer
      日本応用動物昆虫学会第58回大会
    • Place of Presentation
      高知大学(高知県、高知市)
    • Year and Date
      20140326-20140328
  • [Presentation] Comparison of genome-wide DNA methylation pattern between queen larvae and worker larvae in the European honeybees.2013

    • Author(s)
      Sakamoto H., Suzuki M. and Sasaki T.
    • Organizer
      The 2nd Grobal Conference on Entomology
    • Place of Presentation
      Kuching、 Malaysia
    • Year and Date
      20131108-20131112
  • [Presentation] セイヨウミツバチの女王と働きバチのゲノムメチル化の比較2013

    • Author(s)
      坂本洋典、鈴木美穂、佐々木哲彦
    • Organizer
      第三回NGS(Next Generation Sequence)現場の会
    • Place of Presentation
      神戸国際会議場(兵庫県、神戸市)
    • Year and Date
      20130904-20130905

URL: 

Published: 2015-05-28  

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