2012 Fiscal Year Research-status Report
「メタ発酵法」体系化のための高温複合微生物発酵系の解析と制御
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23580116
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
酒井 謙二 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50205704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 康介 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00192170)
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Keywords | メタ発酵 |
Research Abstract |
本年度は「メタ発酵」の非最適条件下における出現菌の同定と共に,最適条件における菌相変化をPCR-DGGE以外に,バーコードピロシーケンス法によって確認を行った.その結果,最優勢菌はBacillus coagulansであり,種菌中で1%に満たないOUTが発酵後は80%以上に優先化していることが確認された.即ち,本種の選択的増殖を促す発酵条件の設定が重要であり,これにより高光学純度のL-乳酸を選択性高くホモ型で発酵蓄積することがわかった.本菌以外にフィードバック分離によって数種の構成菌を分離し,それらの培養特性から,B. coagulansが示すpHに対する耐性,通気に対する耐性,乳酸に対する耐性などの特性が優先化に寄与していると思われた.また,そのうちの一株は種々の性質から新種と思われたため,詳細な同定試験を行い,ほぼ完了した.本フィードバック分離の効率を高めるColony TOF-MSと独自のライブラリー作成法がほぼ確立された. これとは別にBacillaceae科特異的な16S rDNAプローブを再設計し,生ゴミ中夾雑物の自家蛍光と吸着の問題を前処理による除去,高濃度吸着阻害剤の使用,RGBカラーの調節による識別化などの工夫を行うことによって,メタ発酵中における選択的な状態観察と定量的計測を可能にした.これらにより発酵残渣を有機肥料とする栽培土壌中における菌数や相対的比率を追跡できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初設定したいくつかの課題についてそれぞれ概ね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はとりまとめと新しい展開のための研究に努力する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当無し
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Research Products
(1 results)