2011 Fiscal Year Research-status Report
水みち上の樹木の特徴を用いた斜面崩壊発生場所の予測手法の開発
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23580222
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
多田 泰之 独立行政法人森林総合研究所, 水土保全研究領域, 主任研究員 (40397518)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 防災 |
Research Abstract |
本研究の目的は、斜面崩壊の原因となる水みちの位置を樹木の特徴を用いて特定し、広域における崩壊場所の予測精度を向上させる方法を開発することにある。この目的を達成するために,次の2つの課題を実施する予定である。(1)現地調査によって水みちの位置を明らかにし,水みち経路上とそれ以外の場所の樹木の成長量や葉の分光反射特性などの特徴の差異を明らかにする。そして,(2)空中写真や衛星画像,DSM,DEM差分値等を用いて,(1)で明らかにした水みち経路上とそれ以外の場所の樹木の特徴を抽出し,広域における崩壊の発生する危険箇所を明らかにする。 研究1年目にあたる本年は,上記の2つの目的のうち(1)を行った。具体的には,崩壊が発生している山腹斜面において地下流水音探査によって水みちの位置を推定した。次に,推定した水みち経路上で,降雨に対して地下水の応答が良い場所と悪い場所を明らかにするために井戸を設置し,地下水観測を実施している。現在これらの観測井の地下水の降雨に対する応答を分析中である。また,地下水の応答を検討している井戸周辺には,ヒノキが植栽されているが,これらの根元直径,樹高を測定した。加えて,約60年生のヒノキ切株も井戸周辺に多数存在することから,これらの切株より円盤を100枚採取し,ヒノキの成長量を分析中である。次年度以降,降雨に対する地下水の応答とヒノキの成長量の差異が明らかになる。これらの結果より,ヒノキ林の成長量等から降雨に対して地下水の反応の良い場所と悪い場所が明らかになる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間3年の初年度にあたる今年度は,地形・崩壊位置の把握,水みち経路の推定,水みち経路の確認,水みち上とそれ以外の場所の樹木の測定,水みちを推定するための樹木の特徴の抽出を実施することとなっている。これらの項目すべての調査を計画道理実施しており,研究目的を達成したと判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
水みち経路上とそれ以外の場所の樹木の成長量や葉の分光反射特性などの特徴の差異を明らかにするために,初年度に引き続き,地形・崩壊位置の把握,水みち経路の推定,水みち経路の確認,水みち上とそれ以外の場所の樹木の測定,水みちを推定するための樹木の特徴の抽出を実施する。また,レーザープロファイラ―データからDSM,DEMを作成し,これらの差分値より樹木の樹高を算出する方法を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,水みち経路上とそれ以外の場所の樹木葉の分光反射特性の特徴の差異を明らかにするために,分光特性の分析ソフトと、レンズを購入する。また,これらを用いて現地調査を実施するための旅費,その他,実験・調査に必要な消耗品費を必要とする。
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Research Products
(1 results)