2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23580224
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小幡谷 英一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (10312810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 秀文 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 准教授 (90279513)
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Keywords | 木質材料 / 段ボール / 軽量パネル |
Research Abstract |
薄い木材の板(単板)を段ボール状に加工した「波形単板」を軽量パネルのコアに用いて、優れた力学性能を有する新しい木質軽量パネルを開発した。段ボール状の波型単板を用いたパネルは、厚さ方向の圧縮に対して従来の紙ハニカムコアと同程度かそれ以上の強度を示した。ハニカム型単板を用いたパネルの場合、圧縮強度が紙ハニカムコアの5倍以上に達した。これらの圧縮特性は、波型の形状や大きさを変えることによって幅広く制御することが可能であった。すなわち、波を緻密にするか、あるいは単板を厚くすることで、比圧縮強度が増加する。また、薄い単板を積層することにより、比圧縮強度が向上する。ただし、波の曲率を大きくしすぎると、単板に微細な破壊が生じるため、比圧縮強度が低下する。一方、軽量パネルの曲げ剛性を左右するせん断弾性率については、段ボール型、ハニカム型いずれのコアも紙ハニカムと同程度の性能であった。現実的な厚さの表板を想定し、所定の曲げ剛性を達成するための厚さと最小重量を計算したところ、段ボール型単板コアを用いたものが最も軽いパネルを作れることが明らかとなった。表板にシトカスプルースの薄板を用いた波形単板コアパネルは、シトカスプルースの無垢材より高い比動的ヤング率を示した。段ボール型単板コアを用いた場合、無垢材よりも高い内部摩擦を示したが、ハニカム型単板コアおよび紙ハニカムを用いたパネルの内部摩擦は無垢材と同程度であった。結果的に、ハニカム型コアを用いたパネルは、無垢材よりも高い音響変換効率を示した。
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Research Products
(1 results)