2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23580240
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Research Institution | Tobishima Research Institute of Technology |
Principal Investigator |
沼田 淳紀 飛島建設株式会社技術研究所, -, 主席研究員 (10443649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 光 福井県雪対策・建設技術研究所, その他部局等, 研究員 (80470160)
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Keywords | 環境 / 地盤工学 / 地球温暖化緩和 / 木材 / 耐久性 |
Research Abstract |
(1)種々の土質による木材腐朽実験:3年以上経過した種々の土質に埋設した木片の耐久性の実験結果についてまとめた.この結果,透水係数が1×10-6cm/s程度以下になると,飽和していない土質であっても腐朽は進まず,極めて健全な状態を維持することが明らかとなった.ただし,腐朽菌を繁殖させた有機質の多い土質については,透水係数がこの程度に小さい場合も腐朽の進行が認められた.これは,透水性の低い地盤に木片は遮断されているが,腐朽菌の繁殖した土質と木片が接していたので,木片に残った僅かな空気によって腐朽が進行したものと推測された. (2)円筒模型地盤による保水地盤腐朽試験:1mの塩ビ管に入れた1年経過後の木片を取り出し状態を観察した.1年経過では地盤中にあった木片は,地下水位以浅であったもほとんど健全な状態であった.今後さらに観察を続ける予定である. (3)木材腐朽対策実験:上記(1)の理由から,透水性の低い材料で木片を被覆することで耐久性を高められることが考えられた.そこで,ポリマーセメントで木片を被覆して腐朽とシロアリに対する抵抗性を調べることを試みた.ポリマーセメントと木片との付着程度は気中では良好であったが,耐候操作を実施した時点で多くが剥がれ落ち失敗に終わった.今後,ポリマーの成分を再調整し,再度検討予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
木材採取は実施できるところがなかった. 対策方法についても追加して実験を実施した. その他はほぼ予定通りの進捗である.
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Strategy for Future Research Activity |
作製した円筒供試体および過去に作製した供試体については,今後も定期的に取り出し,腐朽の程度を調べる.また,腐朽対策のについて,ポリマーの成分を変更し再度木片の被覆処理を行い,腐朽とシロアリに対する抵抗性を調査する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度と同様に木片および採取木材の調査を継続的に実施することとまとめを行い,さらに,地中における木材耐久性の設計法と腐朽に対する対策法を開発する.
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Research Products
(4 results)