2013 Fiscal Year Annual Research Report
動物の福祉を指向したメタボロミクスアプローチによるストレス評価手法の開発
Project/Area Number |
23580249
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
舞田 正志 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (60238839)
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Keywords | メタボロミクス / 動物福祉 / 高密度飼育 / 評価法 |
Research Abstract |
平成23年度及び24年度は、ティラピアのストレス状態を血漿化学成分の多変量解析を用いて把握すること及びストレス負荷中のエネルギー代謝においては、糖質、アミノ酸、脂質の代謝相関を飼育水の水質を一定に制御した条件下で高密度飼育による影響を明らかにするための実験設定により、当初計画した知見を得ることができた。本年度はこれまでに得た知見の検証を行うと共に、より養殖現場における実態に近い条件下で前2年間の知見と比較し、適切な評価指標の抽出を行うことを目的として研究を行った。 実際の養殖実態を考慮し、コンクリート水槽で3段階の飼育密度で60日間飼育したティラピア、一定の飼育密度で注水量を3段階に調整し異なる水質条件で90日間飼育したティラピアを対象にサンプリングを行い、血漿化学成分を中心に検査を行った。飼育密度に依存した変動を示したのは、肥満度、血漿中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ活性、クレアチンキナーゼ活性、血漿中のトリグリセリド量などであり、これらは過去2年間で得られた知見と相同するものであり、飼育密度の上昇によりおこる代謝変化を反映すると共に、これらが飼育密度による影響を反映する評価指標として使用可能であることが示唆された。なお、高密度による飼育は低酸素やアンモニアの蓄積など水質の悪化を伴い、それらによる間接的な影響を反映しているとも考えられたが、血漿化学成分との間で水質条件と関連する明瞭な変動は見られず、本研究で得られた知見は高密度飼育により二次的に引き起こされる水質悪化の影響を反映したものではないものと考えられた。
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Research Products
(1 results)