2012 Fiscal Year Research-status Report
アブラハヤの排卵に伴う吻部伸長における生殖腺刺激ホルモンの役割
Project/Area Number |
23580263
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
千葉 洋明 北里大学, 水産学部, 准教授 (50236816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 俊介 北里大学, 水産学部, 教授 (50222352)
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Keywords | アブラハヤ / 排卵 / 吻部伸長 / 生殖腺 / 下垂体 / ホルモン / 受容体 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
GTH受容体のcDNAと遺伝子のクローニング:アブラハヤの排卵前および排卵後のメス個体の卵巣から全RNAをISOGEN法により抽出した.これを鋳型として一本鎖cDNAを合成し、真骨類のLH受容体の構造比較に基づいて、保存性の高い領域で作成した縮重プライマー(SP1,SP2,SP3およびASP1,ASP2,ASP3)を用いてPCRを行い、アガロース電気泳動によりPCR増幅cDNAの鎖長を確認した.その結果、アブラハヤ排卵前のメスにおいて、SP1とASP3の組み合わせで予想される約250bpのcDNA断片が増幅した.このPCR増幅cDNAをサブクローンして塩基配列を解析したところ、262塩基の配列が決定でき、相同性検索を行ったところ、キンギョ Carassius auratus の自己抗原mRNAと97%一致していた.今後はプライマーの組み合わせを変え,より多くの塩基配列を解析することにより、GTH受容体cDNAをクローニングすることができると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
東日本大震災により損失した凍結組織サンプルの再採集および学部移転および新棟完成に伴う引越しと実験環境の整備に時間を要したことから本計画が大幅に遅れている。今年度は、当初の計画を絞って集中的に進める。
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Strategy for Future Research Activity |
アブラハヤのGTH受容体遺伝子のクローニングにより得られた情報を元に、逆転写PCRによって吻部におけるGTH受容体遺伝子の有無を確認するとともに、in situ ハイブリダイゼーション法によるGTH受容体遺伝子の局在から、卵巣と同様に吻部がGTHの標的器官であることを明らかにする. 次に、生殖腺の発達に伴うGTH受容体遺伝子の発現量をリアルタイム逆転写ポリメラーゼ反応法により定量する. さらに既知のコイのGTHcDNAの塩基配列から演繹されるGTHペプチドを用いて、GTHに対する特異抗体を作成する。得られた特異抗体を時間分解蛍光免疫測定法に活用することにより、吻部伸長時における血中GTH量を決定する. 以上の結果を総合して、排卵時の吻部伸長に対する内分泌機構を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)