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2013 Fiscal Year Research-status Report

農家の労働供給分析の新たな実証法と中国農家のマイクロデータへの応用

Research Project

Project/Area Number 23580299
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

園田 正  名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60329844)

Keywords不均衡モデル / 中国の農家 / ミクロ計量分析 / マイクロデータ / 市場労働供給
Research Abstract

中国の農家がより多くの時間を賃金労働(市場労働)に配分して低所得を改善しない(できない)現状を理解するため,本研究は中国農家のマイクロデータを利用し,その原因を明らかにする実証法の提案を主な目的としている。本年度は,第一に,前年度の分析(なぜ世帯主がもっと賃金労働に従事しないのかを不均衡モデルでとらえる実証分析)を農家モデル上で考察することにより,世帯主の賃金労働への就業と農業収益率の関係を解釈すること,第二に,世帯主と配偶者の市場労働供給の実証分析へ拡張することを目標とした。第一点については,農業収益率を経常財(肥料・種苗・燃料など)への支出額と農業生産額の比,世帯主の市場労働供給を提示賃金と留保賃金の差の関数と定義し,農家モデルにおいて二変数の関係を比較静学分析し,適切な条件の下でそれらがトレードオフ関係を示すことを確認した。また,前年度と同じ中国農家のデータについての実証分析をおこない,西部地域の農家についてトレードオフ関係が観察されることがわかった。第二点については,当課題に関心の強いルイジアナ州立大学のミシュラ教授と共同研究を開始し,他国のパネルデータを併用しつつ,世帯主と配偶者の市場労働供給および農業収益率の三変数を含む同時方程式モデルを考察し,その推定に取り組み始めた。また,このモデルの推定に備え,市場労働供給と農業生産における技術効率との関係を同時推定するための(シミュレーションを伴う最尤法による)手順を準備した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究課題の最終的な目標は,世帯主,配偶者,成人した子供による家族労働供給の構造を推定するための方法を提案し,実行することにある。世帯主と配偶者の労働供給については目標達成の目途がついてきたが,成人した子供の労働供給の組込みについてはまだ目途がついていない。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究目的をできるかぎり達成するため,まず世帯主と配偶者の労働供給行動を農家モデルの枠組みでとらえる方法と関連するモデルの推定法を,引き続き考えていく。成人した子供の労働供給の組込みについては,同様の分析が可能となるよう,研究協力者とともに努力する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Why Do Household Heads in Rural China Not Work More in the Market?2014

    • Author(s)
      Tadashi Sonoda
    • Journal Title

      Singapore Economic Review

      Volume: 59 Pages: 18

    • DOI

      10.1142/S0217590814500088

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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