2013 Fiscal Year Annual Research Report
食の安全とアニマルウェルフェアに配慮した畜産物フードチェーンの開発に関する研究
Project/Area Number |
23580315
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
植木 美希 日本獣医生命科学大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60202230)
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Keywords | アニマルウェルフェア / 有機畜産 / 食品安全 / フランス / 獣医師 / 教育ファーム / 消費者調査 / OIE |
Research Abstract |
平成25年度に関しては、海外調査はフランスを中心に実施した。フランスは、過去においては、有機農業に対して積極的な取り組みは見られなかったが、近年、政府が有機農畜産業の振興を奨励しており、2020年には、全農地の20%にまで有機農地を増加させようとしている。有機畜産は家畜に与える飼料とともにアニマルウェルフェアにも配慮して実現するものであるため、ヨーロッパ最大の食と農業の国がこのような動きを見せていることは非常に興味深い。また同時に食育にも大変力を入れているため、政府はレストランや学校給食での有機食材の使用も奨励しており、結果として、生産から消費までのアグリフードチェーンの開発研究となっている。 世界的に見れば、国際獣疫事務局OIEが、獣医教育の中でアニマルウェルフェアを取り入れるよう決定しため、日本のように過去の獣医学教育においては必ずしも取り組みが十分ではなかったが、現在では必ず学ぶべき課題へと変化した。 しかしながら、日本におけるアニマルウェルフェアの認知度はまだ大変低いのが実情である。そこで、日本の消費者の現在のアニマルウェルフェアに認知度について知るため、東京都食育フェアの会場にてアニマルウェルフェアや家畜飼育の認知度と畜産物の選択基準等に関するアンケート調査を実施した。 また、食育フェア来場者以外の消費者の意識を理解するため、インターネットによるWeb調査も実施した。 あわせて、日本においては、アニマルウェルフェアに関する普及活動が必要となるため、世界のアニマルウェルフェアや有機畜産の広がりについて、講演やセミナーを通しても普及に努めた。
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Research Products
(12 results)