2012 Fiscal Year Research-status Report
動態的風土均衡論による日本農法史・日本農学原論の構築
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23580320
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
徳永 光俊 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (30180136)
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Keywords | 日本農学原論 / 農業史 / 東アジア / いのち |
Research Abstract |
江戸農書を中心に検討した成果については、2012年3月に関西農業史研究会で報告したのち、論文として「江戸農書にみる『合わせ』の農法」(水本邦彦編著『環境の日本史④人々の営みと近世の自然』2013 吉川弘文館 246~264頁)として公刊した。 日本農学の文献的調査を引き続き行い、とくに最近刊行された農学に関する文献について、検討を行った。その成果を2013年3月に関西農業史研究会で、「日本的な農業・農学とは何か?―最近の技術、農法、風土、思想文化論から―」として報告した。内田和義著『日本における近代農学の成立と伝統農法』(農文協 2012)の書評を関西農業史研究会で2013年2月に行い、現在その書評を執筆中である。 2012年8月に山形県のスイカ農家である門脇栄悦氏と、原発事故による放射能汚染地域である福島県相馬市を訪ね、JA相馬の職員や地元の農家とこれからの農業の展望などを語り合った。また、門脇氏の自宅に近隣の農家に集まってもらい、最近の農業の状況、TPP問題などについて意見交換した。 2012年11月には東京で農事評論家である原田津氏と、日本農学原論について意見交換した。またチベット仏教のダライラマと日本の最先端の科学者たちとの対話集会に参加し、日本農学原論を深めていくうえでの哲学的・宗教的示唆を受けた。 東洋医学や心理学、哲学の研究者などと共同主宰している「プロジェクトいのち」研究会を2か月に1回開催して、他分野との研究交流を積極的に行い、日本農学原論の関連分野への知見を深めた。2012年7月に本川達雄東工大教授をお招きして研究合宿を行い、本川氏の『生物学的文明論』(新潮新書)に関して意見交換した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本農学原論に関する文献調査および検討に関しては、順調に進んでいる。現場の農家との交流、意見交換がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、関西農業史研究会での報告、意見交換を進める。「プロジェクトいのち」の研究会においても同様である。 研究の最終年度であるので、まとめの論文を書き、できれば『日本農法の心土』として公刊を目指したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続き、関連文献の収集に努める。 この間十分にできていなかった現場の農家との意見交換を行うために、農家調査を積極的に行うようにする。
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Research Products
(3 results)