2011 Fiscal Year Research-status Report
ブタ発育途上卵母細胞から産子を作出する培養系の構築
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23580397
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
橋本 周 近畿大学, 生物理工学部, 研究員 (30570949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細井 美彦 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (70192739)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 発生工学 / 生殖工学 / 生殖医療 / 卵母細胞 |
Research Abstract |
ヒト配偶子(卵子・精子)そして胚を取り扱う生殖医療において多大なコストならびに時間を要し、患者への副作用を有するプロセスは十分に発育した卵子を回収するところにある。卵母細胞の直径が115 micrometerに満たない発育途上の卵母細胞は受精が可能な成熟卵子に細胞周期を進めることは難しく、現在の生殖医療技術では直径が115 micrometerに満たない発育途上卵母細胞から児を得ることは困難である。それ故、体外でヒト発育途上卵母細胞を培養することができれば、生殖医療におけるコスト、時間の削減ならびに患者に及ぼす副作用の低減につながるだけでなく、現在の技術では児を得ることが出来ない患者にも児を得る道を開くことが期待できる。そこで、生殖医療への応用ならびに効率的な家畜生産と改良を目指して「ブタ発育途上卵母細胞から産子を作出する培養系の構築」に取り組んでいる。特に、体外培養によるミトコンドリア活性の低下を防ぐため、アポトーシス抑制、ミトコンドリアへの長鎖脂肪酸の取り込み促進、β酸化によるATP 合成の促進効果を有するカルニチンによるブタ発育途上卵母細胞の発育能の促進に取り組んだ。既にL-カルニチンを添加した培養液で培養することにより、ブタ発育途上卵母細胞の生存性が向上することを明らかにしている。当該年度ではL-カルニチンを添加して培養した卵母細胞内のATP 量の測定を行い、L-カルニチン添加により、卵母細胞内のATP量が増加することを明らかにした。 さらに、 L-カルニチンを添加して培養した卵母細胞の超微小レベルでの形態観察により、活性型ミトコンドリアの存在を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ブタ卵母細胞を体外受精すると、多精子受精が多発するため、顕微鏡下で細いガラス管により精子を人為的に卵子の注入するICSIを試みているが、正常受精卵獲得率が低いため、着床前期胚の培養に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
体外培養方法により体外で直径115~120 micrometer のサイズに発育させた卵母細胞を顕微授精法を用いて、受精卵を作製し、体外培養を5 日間行い、着床前期胚(胚盤胞)を作製する。次に、発育した胚盤胞の正常性を評価するために染色体標本を作製し、染色体数をカウントし、胚の正常性を評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
卵母細胞あるいは胚の細胞質内微小器官を電子顕微鏡により観察する。その際、使用するダイヤモンドナイフを購入予定。紡錘体の構造を調べるため、微小管を特異的に標識する抗体を使用する。標識に使用する抗体として、アルファチューブリン抗体ならびにガンマチューブリン抗体を購入予定。昨年度に得られたデータを学会で発表するために研究費を使用予定。
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Research Products
(3 results)