2013 Fiscal Year Annual Research Report
旋毛虫分泌タンパク質による免疫抑制作用の免疫学的および構造生物学的解析
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23580400
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長野 功 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40283296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌足 雄司 岐阜大学, 学内共同利用施設等, 助教 (70342772)
呉 志良 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90313874)
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Keywords | 旋毛虫 / 免疫抑制 / 分泌タンパク質 / 組換えタンパク質 / サイトカイン / 高次構造解析 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
免疫抑制機構の解析 Tp53の組換えタンパク質のマクロファージ、またはTh17型およびTh1型の免疫反応に与える影響を解析した。マクロファージ細胞株にTp53を投与すると、IL-6の産生は抑制され、脾細胞のIFN-γ、IL-17およびIL-4産生量も抑制された。また、マウス腹腔内マクロファージのM1マクロファージマーカーであるIL-6およびTNF-αの発現も抑制された。一方、マウスの腹腔内にTp53を投与した後に採取した脾細胞のIFNγ、 IL-17産生量はTp53投与により低下し、IL-4も低下傾向を示した。以上のような結果から、Tp53はマクロファージからのIL-6などの炎症性サイトカインの産生を抑制して、Th17細胞およびTh1細胞などからのサイトカイン産生を抑制すると考えられた。また、樹状細胞に対するTp53の影響を解析した結果、Tp53はIL-12の産生を抑制し、IL-10産生を増強した。一方、樹状細胞とT細胞を混合培養し、T細胞の増殖に対するTp53の影響を検討した結果、Tp53の投与により増殖は増強され、IL-4およびIL-10産生も増強されるが、IFNγ産生量は低下した。 構造生物学的解析 組換えタンパク質のアフィニティー精製に、イオン交換による精製を加えた。その結果、極めて高純度の組換えタンパク質の精製に成功した。しかし、このタンパク質を用いても結晶化は認められなかった。そこで、Tp53を種々のタンパク質分解酵素で部分消化し、消化に抵抗性を示すドメインをアミノ酸シークエンスで、アミノ酸配列を決定して低分子化し、大腸菌で発現させる試みを行った。現在、部分消化の検討中であるが、高次構造を正しくとっているTp53タンパク質の一部分のDNA配列を発現ベクターに組込みタンパク質の発現、精製、結晶化を試みる予定である。
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[Journal Article] Effect of nematode Trichinella infection on glucose tolerance and status of macrophage in obese mice.2013
Author(s)
Okada H, Ikeda T, Kajita K, Mori I, Hanamoto T, Fujioka K, Yamauchi M, Usui T, Takahashi N, Kitada Y, Taguchi K, Uno Y, Morita H, Wu Z, Nagano I, Takahashi Y, Kudo T, Furuya K, Yamada T, Ishizuka T.
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Journal Title
Endocrine Journal
Volume: 60
Pages: 1241-1249
Peer Reviewed
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