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2013 Fiscal Year Annual Research Report

家畜と野生動物間におけるE型肝炎ウイルスの感染動態の解明

Research Project

Project/Area Number 23580427
Research InstitutionRakuno Gakuen University

Principal Investigator

萩原 克郎  酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (50295896)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅川 滿彦  酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (30184138)
岡本 実  酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (60372877)
KeywordsE型肝炎ウイルス / 疫学調査 / 野生動物
Research Abstract

最終年度は、野生動物由来HEVの家畜への伝播の可能性を中心に検討した。
シカ由来HEVの家畜(ブタ)への感染伝播:
HEV陽性であったエゾシカ肝臓組織を4頭のミニ豚(10週齡)に経口投与(約30g)して、ブタ糞便中ウイルスの検出を行った。摂取3週後に糞便中からウイルス排出が確認されシカから豚に感染伝播することが明らかとなった。その後、経過を追って排泄状況を確認したところ、感染後50日からウイルス排泄が消失した。血清中のウイルス検出は、50日後に一過性に確認された。感染80日後に剖検した個体の肝臓からHEV-RNAが検出されシカ由来のHEVがブタに経口感染することが示された。
ウイルス分離:エゾシカ糞便サンプルからA549細胞を用いてウイルス分離を試み、持続的に感染する細胞を得た。ORF1領域の一部配列を確認したところ3型と相同性が高い事が示された。今後は、分離ウイルスの詳細な性状解析を進める予定である。
ヒトへの感染リスク検討(エゾシカにおける寄生虫感染との関係性):HEV検査と並行して寄生虫検査を実施して、肝炎とカンテツとのヒトへの感染リスクを検討した。その結果、一般線虫卵の寄生率は95%、日本産肝蛭の寄生率は9.5%であった。HEVの感染率と比較して低率であった事から、当該調査地域のエゾシカに関しては、ヒトへの感染リスクとしてHEVが高い事が示された。
結論:エゾシカに感染しているHEVは、感染性を有し家畜(ブタ)に感染するウイルス株であることが明らかとなった。また、糞便からウイルス分離可能であったことから感染性ウイルスが糞便中に排泄され、個体間の感染源になる可能性が示唆された。これらの知見は、人における肝炎との比較研究を進める必要がある。ヒトへの感染リスクについては、肝臓中のウイルスコピー数が100コピー以下の個体が大半を占めることから、大量に生の肝臓を喫食しない限り感染リスクは低いものと考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 北海道日高地方におけるエゾシカの内部寄生虫相および道内エゾシカ寄生日本産肝蛭の分布について2014

    • Author(s)
      森昇子、三觜慶、鈴木瑞穂、萩原克郎、浅川満彦
    • Journal Title

      北海道獣医師会雑誌

      Volume: 58 Pages: 44-47

  • [Journal Article] Temporal changes in environmental health risks and socio-psychological status in areas affected by the 2011 tsunami in Ishinomaki, Japan.2013

    • Author(s)
      Makita, K., Inoshita, K., Kayano, T., Uenoyama, K., Hagiwara, K., Asakawa, M.,他10名
    • Journal Title

      Environment and Pollution

      Volume: 3(1) Pages: 1-20

    • DOI

      doi:10.5539/ep.v3n1p1

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] NAT法の違いによる野外サンプルからのE型肝炎ウイルスの検出感度の違い2013

    • Author(s)
      鈴木瑞穂、加藤(森)ゆうこ、浅川満彦、柚木幹弘、生田和良、萩原克郎
    • Organizer
      第61回日本ウイルス学会学術集会
    • Place of Presentation
      神戸
    • Year and Date
      20131110-20131112

URL: 

Published: 2015-05-28  

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