2013 Fiscal Year Annual Research Report
植物・微生物共生系の酸性土壌への適応機構の解析と応用
Project/Area Number |
23580462
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
砂入 道夫 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (80196906)
|
Keywords | 酸性土壌適応機構 / アルミニウム耐性 / 脂質 / 植物・微生物共生系 / Rhodotorula酵母 / 根圏微生物 |
Research Abstract |
本研究は強酸性土壌適応植物の根圏を植物・微生物共生系と捉え、共生微生物間、宿主植物・共生微生物間の相互作用をゲノム情報に基づき解析し、酸性土壌適応機構を解析することを目指した。本年度は昨年度に引き続き、根圏の真核微生物に関する解析を主に進めた。中国の酸性土壌(茶畑)から単離した高濃度アルミニウム耐性真核微生物Rhodotorula taiwanensis RS1を用いて、昨年度検出したアルミニウム添加培養による膜脂質の顕著な変化について生化学的検討をさらに進め、昨年度構築したリピドミックス研究系を用いて、アルミニウム添加培養時に細胞膜や細胞内小器官で起きる脂質の変化について網羅的解析を加えた。またプロテオミックス解析によりR. taiwanensis RS1酵母はアルミニウム添加培養時にリンゴ酸デヒドロゲナーゼが増加し、細胞内のクエン酸が蓄積することが示されたことから、アルミニウム耐性と細胞内有機酸の関係について各種突然変異株を用いて検討を加えた。また酸性土壌耐性が報告されている黄花ルピナスについて、その有用性についてプロテオーム解析を行った。共生窒素固定菌とアルミニウム耐性菌の共培養やアルミニウム感受性イネへの接種実験などの解析も進めた。
|