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2011 Fiscal Year Research-status Report

グルコサミノグリカン生合成阻害剤としての各種キシロース誘導体の調製

Research Project

Project/Area Number 23590005
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

纐纈 守  岐阜大学, 工学部, 教授 (50178208)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsキシロース / グルコサミノグリカン / 阻害剤 / クリックケミストリー / ヘテロ環
Research Abstract

グリコサミノグリカン(GAG)鎖の生物学的役割を解明するため、キシロースに疎水性部分を導入した各種GAG生合成阻害剤の開発を行う。キシロースのアノマー位に銅(II)およびルテニウム錯体を用いたクリックケミストリーを用いることにより新しいタイプのGAG鎖生合成阻害剤を開発する。 プロテオグリカンの生合成は、コアタンパク質のセリン残基にキシロースが結合後、グルコース2糖とグルクロン酸のコア4糖の形成がおこる。キシロースが糖鎖伸長の起爆剤であるともいわれている。コア4糖形成後、直鎖の2糖繰り返し構造グリコサミノグリカン(GAG)鎖が伸長し高分子多糖タンパク質のプロテオグリカンとなる。極めて多種類の構造が存在し、その構造の多様性がGAG鎖の多様な生物学的機能に対応している。近年我々は、コア4糖の根元のキシロースに着目しいくつかのキシロース誘導体を調製しGAG鎖生合成阻害能を確認したところ毒性なく低濃度で特異的に活性を示す化合物を得た。これら阻害剤にはアノマー位の疎水性部分が重要であることからクリックケミストリーすなわちアジドとアルキンによる環化反応でキシロースのアノマー位に1,2,3-トリアゾールを導入した。 平成23年度は、クリックケミストリーを中心に研究を進めた。キシロースとしては遊離の水酸基のもの、アシル基保護したもの、4位をフッ素キャップしたものを用いた。銅(II)を用いたクリックケミストリーによりアノマー位に1,4-二置換-1,2,3-triazole誘導体を合成した。一方、ルテニウム錯体を用いたクリックケミストリーにより1,5-二置換-1,2,3-triazole誘導体を合成した。得られたこれらの化合物について現在、GAG生合成阻害能を検討中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度なので化合物の合成するのが精一杯の状況である。しかし、これまで我々の研究室では経験のないルテニウム錯体を用いたクリックケミストリーに成功しており、今後もこの手法が使えることは大きな進歩である。銅(II)を用いたクリックケミストリーによりアノマー位に1,4-二置換-1,2,3-triazole誘導体を導入した化合物とルテニウム錯体を用いたクリックケミストリーにより1,5-二置換-1,2,3-triazole誘導体を導入した化合物をすでに16種類調製しており、それらの評価を現在進めているので近いうちに生合成阻害剤としての構造活性相関と活性の評価結果が得られる予定である。

Strategy for Future Research Activity

1)2種類のクリックケミストリーによって得られた化合物の評価結果を成果としてまとめていく。2)置換基の種類だけでなく1位と5位および1位と4位の置換位置の違いによる詳細な化合物の構造活性相関を検討する。3)アノマー位にアミノ基を導入しイソセレノシアネートやイソチオシアネートと反応させることによりセレノ尿素やチオ尿素のキシロース誘導体が得られる。それらを用いてアノマー位にN,N-未置換のセレノ尿素やチオ尿素のキシロース誘導体を得る。さらに各種基質と反応させ含セレン・含硫黄ヘテロ環化合物を調製する。置換基(R)を各種調製することで様々なキシロース誘導体阻害剤の開発を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究は、生合成阻害剤を有機合成的手法を用いて調製することを目的としている。したがって、次年度も合成するために必要な試薬、溶媒などすなわち消耗品の購入に主に使用する計画である。また、合成した化合物の分析に必要な分析機器の使用料金に充当する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Novel glycosaminoglycan biosynthetic inhibitors2011

    • Author(s)
      K. Raman, M. Ninomiya, T. K. N. Nguyen, Y. Tsuzuki
    • Journal Title

      Biochem. Biophys. Res. Commun.

      Volume: 404 Pages: 86-89

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2010.11.069

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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