2012 Fiscal Year Research-status Report
グルコサミノグリカン生合成阻害剤としての各種キシロース誘導体の調製
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23590005
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
纐纈 守 岐阜大学, 工学部, 教授 (50178208)
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Keywords | グリコサミノグリカン / 生合成阻害剤 / クリックケミストリー / キシロース |
Research Abstract |
グリコサミノグリカン(GAG)鎖の生物学的役割を解明するため、キシロースに疎水性部分を導入した各種GAG生合成阻害剤の開発を行う。キシロースのアノマー位に各種疎水性気を導入することにより新しいタイプのGAG鎖生合成阻害剤を開発する。 プロテオグリカンの生合成は、コアタンパク質のセリン残基にキシロースが結合後、グルコース2糖とグルクロン酸のコア4糖の形成がおこる。キシロースが糖鎖伸長の起爆剤であるともいわれている。コア4糖形成後、直鎖の2糖繰り返し構造グリコサミノグリカン(GAG)鎖が伸長し高分子多糖タンパク質のプロテオグリカンとなる。極めて多種類の構造が存在し、その構造の多様性がGAG鎖の多様な生物学的機能に対応している。近年我々は、コア4糖の根元のキシロースに着目しいくつかのキシロース誘導体を調製しGAG鎖生合成阻害能を確認したところ毒性なく低濃度で特異的に活性を示す化合物を得た。 平成24年度は、クリックケミストリーを中心に研究を進めた。キシロースとしては遊離の水酸基のもの、アシル基保護したもの、4位をフッ素キャップしたものを用いた。クリックケミストリーにより1,4-二置換-1,2,3-triazole誘導体の両端にスペーサーを入れた2分子のキシロースを導入した二量体を調製した。そのスペーサーの炭素鎖の長さを各種変えた化合物を調製した。得られたこれらの化合物について現在、GAG生合成阻害能を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目で目的とした化合物の調製は順調に進んでいる。一連の化合物は活性の評価が進みつつあり現在、データを整理し論文にまとめつつある。今後も計画的に現在の課題を推進していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)クリックケミストリーによって得られた化合物の評価結果を成果としてまとめていく。 2)置換基の種類だけでなく導入した疎水性基の違いによる詳細な化合物の構造活性相関を検討する。 3)置換基(R)を各種調製することで様々なキシロース誘導体阻害剤の開発を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究は、生合成阻害剤を有機合成的手法を用いて調製することを目的としている。したがって、最終年度も合成するために必要な試薬、溶媒などすなわち消耗品の購入に主に使用する計画である。また、合成した化合物の分析に必要な分析機器の使用料金に充当する予定である。
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