2013 Fiscal Year Annual Research Report
不飽和結合の特性を活用する多成分連続反応の開発と創薬への展開
Project/Area Number |
23590032
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
柳田 玲子 広島国際大学, 薬学部, 教授 (80239821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 典子 広島国際大学, 薬学部, 助教 (40535580)
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Keywords | 三重結合 / 切断反応 / アルキン / トリメチルシリルアジド / N-ヨードスクシンイミド / ニトリル |
Research Abstract |
炭素ー炭素結合の切断反応は,有機合成において有用な変換反応のひとつである.炭素ー炭素単結合,二重結合の切断反応に関しては多くの報告例があるが,炭素ー炭素三重結合の切断反応は少なく,多くは金属触媒を用いて行われている.我々は,アルキンをトリメチルシリルアジド(TMSN3)および N-ヨードスクシンイミド (NIS) で処理すると,アルキン三重結合の切断反応が容易に進行し,二分子のニトリル体へと変換されることを見出した. 対称アルキンを用いて置換基の電子的影響を検討したところ,三重結合の電子密度が高くなるほど得られるニトリル体の収率が高い傾向が見られた.また非対称アルキンでは,どちらか一方の芳香環に電子供与性基が置換していれば反応は進行するが,アルキル基が置換した基質や末端アルキンではニトリル体の収率が低下することが判明した.
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