2013 Fiscal Year Annual Research Report
核酸系抗生物質caprazamycinの触媒的不斉全合成
Project/Area Number |
23590037
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
渡辺 匠 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所 有機合成研究部, 主席研究員 (80270544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 正勝 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長 (30112767)
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Keywords | 有機化学 / 触媒的不斉反応 / 全合成 / 抗結核薬 / 天然有機化合物 |
Research Abstract |
caprazamycinは放線菌由来の核酸系抗生物質であり,従来の結核菌のみならず超多剤耐性結核菌(XDR-TB)に対しても良好な抗菌活性を示すCPZEN-45の前駆体でもある.本研究は,新たな抗XDR-TB剤開発を目指した構造活性相関研究に適用可能なcaprazamycinの効率的な触媒的不斉合成法の確立を目的とした. 前年度までに側鎖部位(western zone)の触媒的不斉合成,ウリジン部位とジアゼパノン環連結部のジアステレオ選択的構築,並びにジアゼパノン環内に存在するβ-ヒドロキシ-αアミノ酸部位の立体制御を目指した触媒的不斉anti-ニトロアルドール反応による前駆体の合成を行っている.これにより,caprazamycin全合成において鍵となる絶対立体化学の制御は全て完成した. 25年度は得られた各フラグメントの連結,必要な官能基変換,および保護基の脱着によるcaprazamycinの全合成達成を目指した.ウリジン由来のisocyanoacetateアルドール反応成績体はアミノリボース部位前駆体とのグリコシル化を経て,触媒的不斉anti-ニトロアルドール反応付加体から導かれた中間体とカップリングを行った.還元的アミノ化によるジアゼパノン環の構築の後,同環状に存在する2級水酸基上のTES基を選択的に除去しwestern zoneとの縮合を各種試みたが現在まで成功に至っていない.モデル化合物を用い,低収率ながら目的物が得られる方法も見出されたので,今後はこれを最適化し全合成の早期完成を目指す. また,western zone未導入の中間体の全保護基を酸性条件で除去することでcaprazolの触媒的不斉全合成を完成し,立体化学を含む骨格構築及び必要な官能基の導入が正しく行われたことを確認した.
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Research Products
(3 results)