2012 Fiscal Year Research-status Report
アルギニンメチル化酵素による癌抑制因子RASSF1Aの機能制御
Project/Area Number |
23590101
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
白木 孝 姫路獨協大学, 薬学部, 准教授 (10294208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 克志 姫路獨協大学, 薬学部, 教授 (70296565)
酒井 伸也 姫路獨協大学, 薬学部, 助手 (30525077)
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Keywords | RASSF1A / アルギニンメチル化酵素 / 微小管 |
Research Abstract |
プロテオミクス解析により、アルギニンメチル化酵素であるPRMT5が、RASSF1Aの新規結合蛋白である事を見出した。本研究では、分子生物学的、プロテオミクス技術を駆使して、RASSF1A-PRMT5複合体形成の分子メカニズムならびに、中心体・微小管ネットワーク制御における意義を明らかとする事を第一の目的としている。PRMT5が抗Flag抗体に特異的に結合する抗原認識部位を有している可能性が示され、PRMT5とRASSF1Aとの相互作用が想定より一過性かつ弱い結合である可能性が示唆された。当初の実験計画であるin-vivo assayを修正し、in-vitro transcription/translation assayにより、PRMT5とRASSF1Aとが物理的相互作用を示す事を明らかとした。また、免疫組織化学的解析の結果、RASSF1AとPRMT5は部分共局在を示す事を明らかとした。以上の結果は、RASSF1AとPRMT5が生体内で複合体を形成している可能性を示唆している。一方、抗メチル化アルギニン抗体を用いたWestern blotting法による解析の結果、RASSF1AはPRMT5と複合体を形成するものの、直接メチル化の修飾を受けていない可能性が示され現在詳細に解析中である。さらに、shRNA発現レンチウィルスを用いてRASSF1A遺伝子のノックダウン細胞を作製し、細胞生理機能との関連を詳細に解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PRMT5が抗Flag抗体に特異的に結合する抗原認識部位を有している可能性が示され、PRMT5とRASSF1Aとの相互作用が想定より一過性かつ弱い結合である可能性が示唆された。当初の実験計画を修正し、GST-PRMT5融合蛋白の発現構築を作製し、RASSF1Aとの物理的相互作用の解析をまず試みたが、GST-PRMT5融合蛋白は大腸菌内封入体を形成し可溶化が困難であった。次に、in-vitro transcription/translation assayにより、PRMT5とRASSF1Aとが物理的相互作用を示す事を明らかとした。研究計画は当初の計画よりやや遅れているもののこれまで見出した新たな知見に基づき、H25年度は研究を加速させる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、前年度に見出した新たな知見に基づき研究計画を加速させる予定である。我々はRASSF1AがPRMT5と複合体を形成する事を明らかとしたが、RASSF1AがPRMT5により直接メチル化されているかどうか詳細に解析中である。また、当初の予定通り、1 shRNA発現レンチウィルスを用いて、RASSF1AあるいはPRMT5遺伝子のノックダウン細胞を作製し、PRMT5の細胞内局在変化、細胞増殖、アポトーシス誘導などの細胞生理機能との関連を解析する。2 電子顕微鏡を用いて細胞内局在の詳細を観察する。3 ドメイン構造に基づき、RASSF1AならびにPRMT5の各種変異体を作製し、結合ドメインを決定する。4 RASSF1Aノックダウン細胞をヌードマウスに移植し、腫瘍形成能および転移能を個体レベルで解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の大部分は試薬などの消耗品に使用する予定であるが、実験進捗状況によっては技術補佐員の人件費に充当する場合がある。大型設備備品の購入の予定はない。
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Research Products
(1 results)