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2011 Fiscal Year Research-status Report

反応動態解析に基づくカタラーゼ阻害剤を併用したヒドロキシルラジカル殺菌技術の確立

Research Project

Project/Area Number 23590144
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

庭野 吉己  東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (40375184)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsカタラーゼ阻害剤 / ヒドロキシルラジカル
Research Abstract

実験には,カタラーゼ活性阻害作用を有すると報告されている3つの生薬,オウゴン,リョクチャ,レモンバーム,を用いた.これらの生薬がどの程度カタラーゼ活性を阻害するかを確認するために,ESRオキシメトリー法を応用したカタラーゼ活性測定法を用いて実験を行った.生薬,カタラーゼ,4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine N-oxide(TEMPOL)および過酸化水素を超純水で希釈したものを準備し,生薬に関しては,水に不溶な物質を除去するために0.22 umのフィルターでろ過を行った.カタラーゼ活性とTEMPOLのESRスペクトルにおける線幅の増加の関係から検量線の作成を行った.その結果、報告されているようにオウゴンとリョクチャではカタラーゼ活性阻害作用が認められたが、レモンバームではカタラーゼ阻害作用がほとんど認められなかったため,これ以降の試験には供しなかった。 過酸化水素の光分解による殺菌系にオウゴン(1 mg/mL)を加えた場合,オウゴンを添加していない場合に比べて約10倍の殺菌効果が得られることが分かった.また,オウゴンのみやオウゴンに光照射を行っても殺菌効果は得られず,過酸化水素のみの場合でも2分間ではほとんど殺菌効果は得られなかった。次に,オウゴンおよびリョクチャの濃度が黄色ブドウ球菌およびカンジダ・アルビカンスに対する殺菌効果に及ぼす影響を調べたところ,濃度依存的にヒドロキシルラジカル殺菌が増強されることが分かった。 平成25年度に予定しているラットを用いた創傷感染モデルにおける治療効果の検証については、予備検討でモデルの作製の段階まで進んでいる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、ERSオキシメトリー法によるカタラーゼ活性の確認と過酸化水素光分解法との併用によるin vitro 抗菌活性の増強まで確認することができた。またin vivo治療効果試験に用いるラット創傷感染モデルの検討もすでに進めている。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定よりも早めてラットを用いたin vivoでの感染動物モデルの確立とそれを用いた治療効果(抗菌効果)の検証に注力する。薬剤耐性菌については、本年度新鮮分離株を集めて各種抗生物質に対する耐性菌をスクリーニングアップし、それらを用いて抗菌活性を評価する。実験的バイオフィルムについては、まずは静置条件でのモデルを構築し、化学療法剤に対して抵抗性であることを確認していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、研究成果を学会発表するための旅費、並びに論文投稿するための費用は多く発生する。研究に関しては、菌の培養関係や動物代などの物品費が中心になる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Topical treatment of oral cavity and wounded skin with a new disinfection system utilizing photolysis of hydrogen peroxide in rats2012

    • Author(s)
      Yamada, Y., Mokudai, T., Nakamura, K., Hayashi, E., Kawana, Y., Kanno, T., Sasaki, K., Niwano, Y
    • Journal Title

      J. Toxicol. Sci

      Volume: 37(2) Pages: 329-335

    • DOI

      10.2131/jts.37.329

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 過酸化水素光分解殺菌法における微生物の反応動態解析2011

    • Author(s)
      林栄成、中村圭祐、菅野太郎、目代貴之、岩沢篤郎、河野雅弘、庭野吉己
    • Organizer
      第64回日本酸化ストレス学会
    • Place of Presentation
      北海道ルスツ
    • Year and Date
      2011年7月3日
  • [Presentation] 過酸化水素光分解により生じるヒドロキシルラジカルの細胞毒性評価2011

    • Author(s)
      猪飼紘代、中村圭祐、菅野太郎、佐々木啓一、河野雅弘、庭野吉己
    • Organizer
      第64回日本酸化ストレス学会
    • Place of Presentation
      北海道ルスツ
    • Year and Date
      2011年7月3日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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