2011 Fiscal Year Research-status Report
分子標的抗がん剤の血中トラフ濃度を指標とした個別化投与設計法の確立
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23590168
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
三浦 昌朋 秋田大学, 医学部, 准教授 (30265194)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 分子標的治療薬 / 個別化療法 / TDM |
Research Abstract |
本研究はニロチニブ、ダサチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、スニチニブ、及びソラフェニブの血中濃度と臨床効果および副作用との相関性を検討することを目的とし、23年度は症例数を増やす計画としていた。23年度はニロチニブ約160名、ダサチニブ約30名のCML患者の血中濃度測定を行い、各々の患者のCYP3A5遺伝子多型解析、ABCトランスポーターABCB1(MDR1, C3435T, G2677T/A, C1236T)、ABCC2(MRP2, C-24T)、ABCC3(MRP3)、ABCG2(BCRP, C421A)の各遺伝子多型、SLC22A1(OCT1)遺伝子多型解析を行った。さらにゲフィチニブ13名、エルロチニブ3名の肺がん患者、スニチニブ15名の腎がん患者を新たに加え、上記同様の検討を行った。より正確な解析に必要なサンプルサイズの確保のために、23年度に行った血中濃度測定と遺伝子多型解析の意義は大きく、重要な過程である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニロチニブ、ダサチニブ、ゲフィチニブ、スニチニブは十分な症例が確保されつつあるが、エルロチニブは症例の集まりが遅いため。おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度も23年度同様に症例数を増やし、各々の分子標的治療薬の血中濃度測定と遺伝子多型解析を実施する。患者数確保が不十分な場合、秋田県内あるいは全国多施設共同臨床試験に切り替える内容で倫理委員会へ申請する。25年度の最終年度を迎えるにあたり、24年度は中間解析を行う。当該研究費が生じた状況エルロチニブの症例数が少なかった分、研究費が生じたが、24年度症例数を増やす。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
薬物血中濃度と遺伝子多型解析をリアルタイムに解析する。そのため、研究費の主たる経費は、遺伝子多型解析のための遺伝子多型制限酵素・プライマー、および血中濃度測定のための前処理の固液抽出に用いるカートリッジと分析カラムなる。24年度は中間解析を実施し、学会発表を行う。
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